オムロンの中東欧担当セールスディレクターであるKlaus Kluger(クラウス・クルーガー)氏は「このタイプのATCは東京に次いで2カ所目だ」とも説明。「日本において高い価値が証明された」(同氏)とする形式のATCの2つ目の立地として、オートメーション分野において欧州最大の市場であるドイツが選ばれ、その中でも南西部のシュトゥットガルト周辺が同社の顧客が最も密集することなどから、今回のATC Stuttgart設置が決定したのだという。エール氏も「シュトゥットガルト周辺を3〜5時間かけて回れば、ドイツの機械メーカーの約70%が見つかる。顧客にとって良好なアクセスがある」と語っていた。
また、ATC Stuttgartは欧州のATCとしても2カ所目になるといい、エール氏は「ホームマーケットとしてATCを3カ所置く日本を除くと、われわれは、世界各国の市場にATCをそれぞれ1カ所設置してきた。今回2カ所目を置くことは、当社にとって、EMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ)市場がいかに重要で、いかにこの市場に貢献して発展させていきたいかを示すものだ」と語った。
クルーガー氏は「われわれは顧客と共に次世代のソリューションを開発したいと考えている。世界は急速に変化し、自動化技術やロボット工学の分野の技術革新のペースも非常に速い。世界中のどんな企業でも、単独でこの状況に対処できないだろう。必要なのはパートナーシップ、コラボレーションであり、まさにこの施設がそれらを実現する場所だ」と強調していた。

コントロールセンターではデモエリアにおける生産ラインを一括して管理。バーチャルコミッショニングやトレーニング、予知保全、状態監視、注文管理などさまざまな機能が統合されているソリューションのデモを行っていた[クリックで拡大]
コントロールセンターがオーダーを管理し、生産ラインの状況に応じて、コントロールセンターからラインコントローラーにオーダーを送り、倉庫から要求されたパレットを出荷する。このほぼ全てがオムロン製だ[クリックで拡大]
オムロンがコグニザントと提携しミリ秒単位の仮想制御基盤開発、5年500億円目指す
オムロンがNVIDIAと連携で高度なデジタルツイン、装置内部を正確に再現
革新企業トップ100にトヨタ、日立、NTT、パナソニックなど、ただ日本からは5社減
日本の汎用ロボット開発の起爆剤となるか、基盤モデル構築目指すAIRoAが発足
高速検査で半導体の開発サイクルを短縮、オムロンのCT型X線検査装置
多くの部署に広がるオムロンのCAE活用、新たな課題と3つの取り組みCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Factory Automationの記事ランキング
コーナーリンク