鴻海精密工業はEV事業の説明会を開いた。
鴻海精密工業は2025年4月9日、EV(電気自動車)事業の説明会を開いた。同社でEV事業の最高戦略責任者(CSO)を務める関潤氏は「日本ではまだ鴻海の知名度が低い。事業についてよく知られていないのに報道で名前が目立ってしまい、侵略者であるかのような誤解が生まれている。(鴻海が本社を構える)台湾が小さい国だと思っている人も多い」と述べ、EV事業だけでなく鴻海そのものや台湾の現状についても紹介した。
鴻海は電子機器受託製造(EMS)で世界市場シェア46.1%を握る(2023年実績)。スマートフォンやタブレット端末、デスクトップPC、サーバ、ゲーム機などの製造を受託している。自宅で過ごす時間が増えたコロナ禍は、これらの製品の販売にも追い風だった。
売上高は鴻海本体と上場している子会社の合計で2080億ドル(約30.1兆円、2024年実績)となり、時価総額は1600億ドル(約23.1兆円)に上るとしている。「受託生産でこれだけの事業規模があるのは信用の象徴で、取引先の情報をもらすような事故を起こしていないということだ」と関氏は説明した。
鴻海はフォックスコン(Foxconn)とも呼ばれるが、正式な社名は鴻海精密工業。フォックスコンは愛称で、「キツネのような俊敏さを持ったコネクターメーカーでありたい」と創業者が名付けた。英語表記の地域ではフォックスコン、漢字表記の地域では鴻海と名乗ることが多いという。
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