現在、同社が粒子整列型ACFを用いて開発を進めているのがマイクロLEDチップ実装用ACFだ。マイクロLEDチップ実装用ACFの導電粒子径は直径2.2μmで、粒子面密度は58kpcs/mm2となる。
デクセリアルズの説明員は、「将来は導電粒子径が直径1.7μと小径で、粒子面密度が100kpcs/mm2の高密度なマイクロLEDチップ実装用ACFの開発を目指す。これにより小型なマイクロLEDディスプレイに対応しやすいACFとする」とコメントした。
このACFを用いたマイクロLEDディスプレイは、マイクロLEDチップ、マイクロLEDチップ実装用ACF、ディスプレイパネルで構成される。このACFによるマイクロLEDチップ実装のメリットとしては、「はんだ実装用バンプ(突起状の接続電極)形成が不要な点」「ソルダー(半導体チップと基板をはんだで接続する)バンプが不要な点」「ファインピッチ接続に応じる点」「はんだ実装では対応が難しい100μm2以下の極小電極での回路接続に対応する点」「低温および140℃での実装が可能な点」を挙げている。
会場では、台湾のディスプレイメーカーであるPlayNitride(プレイナイトライド)がマイクロLEDチップ実装用ACFを用いて試作したマイクロLEDディスプレイも展示した。このマイクロディスプレイの対角は1.58inchで、ディスプレイタイプはマクロLEDチップオンガラス。ディスプレイ解像度は256×256で、ピクセルピッチは0.111×0.111mm。アクティブエリアは28.416×28.416mm。ディスプレイパネル寸法は、34.41×38.78×1.0mmで、カラー配列はRGB。
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