自動テーパ補正機能などを改良、カンチレバー式超高圧水切断装置をモデルチェンジ工作機械

スギノマシンは、カンチレバー式超高圧水切断装置をモデルチェンジし、「ABRASIVE JET CUTTER CL-5AX」として販売する。切断面のテーパ角度を自動補正する機能などを改良した。

» 2024年11月12日 13時00分 公開
[MONOist]

 スギノマシンは2024年10月28日、カンチレバー式超高圧水切断装置のスタンダードモデル「ABRASIVE JET CUTTER(アブレシブジェットカッタ) CL」のモデルチェンジを発表した。同年11月より「ABRASIVE JET CUTTER CL-5AX」として販売する。

キャプション カンチレバー式超高圧水切断装置「ABRASIVE JET CUTTER CL-5AX」 出所:スギノマシン

 CL-5AXは5軸制御構成で、切断条件によって変わる切断面のテーパ角度を自動補正する機能を改良した。コーナー形状部では、3次元のノズル角度と速度を内部演算し、その条件で制御することで高速でも高精度な加工ができる。

 超高圧水発生ポンプの最大吐出圧力は、343MPaから380MPaに高圧化した。切断速度は約8%高速化しており、生産性が向上した。油圧ポンプの駆動源には、サーボモータを採用。回転数を制御することで、従来機に比べて30%の消費電力を削減できる。

 超高圧水発生ポンプや制御盤などの機器類は、1つの架台にまとめてワンパッケージ化した。これにより、2000×1300mmの加工ストロークを持ちながら、約20m2のスペースに設置できる。

 加工ユニット全体を囲む外周カバーを追加し、噴射水の飛散リスクや、可動部とオペレーターの接触リスクを回避する。作業者の安全性向上に加え、稼働時の騒音も低減する。

キャプション 外周カバーを開いた状態 出所:スギノマシン

 冷却ユニット内蔵の油圧機器により、冷却水の供給を不要にした。サイズ3000×6700×2450mmで、質量は9500kg。平面形状の金属、CFRP、ガラスなどの加工に対応する。

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