ホンダはソフトウェアデファインドビークルの実現に向けて、次世代半導体やソフトウェア技術の長期共同研究開発でIBMと覚書を締結した。
ホンダは2024年5月15日、ソフトウェアデファインドビークル(SDV、ソフトウェア定義車両)の実現に向けて、次世代半導体やソフトウェア技術の長期共同研究開発でIBMと覚書を締結したと発表した。
覚書では共同研究の可能性がある領域として、脳の構造と機能を模倣して半導体チップに最適化したコンピュータアーキテクチャ「ブレインインスパイアードコンピューティング」やチップレットなどの半導体技術を挙げた。処理能力の飛躍的な向上と消費電力低減を目指す。ソフトウェア技術に関しては、ハードウェアとの協調最適化による製品の高性能化、開発期間の短縮を目指す。さらに、複雑化する半導体設計を適切に管理するためのオープンで柔軟なソリューションを検討する。
この協業を通じて、両社は世界最高レベルの処理速度と省電力性能を備えたSDVの実現を目指す。両社は2030年以降、社会全体で知能化技術やAI(人工知能)技術の活用が大きく加速し、モビリティでも活用が進むと見込む。従来のモビリティに比べて処理能力や消費電力が飛躍的に高まり、半導体設計の複雑化が進むという。
これらの課題を解決し、競争力の高いSDVを実現するため、次世代の半導体やソフトウェアを自ら研究、開発することが重要だとし、覚書の締結に至った。
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