「モビリティサービス協会」が発足、ユーザー視点での課題解決を目指すモビリティサービス

モビリティサービス協会が発足を発表した。

» 2024年04月24日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 モビリティサービス協会が2024年4月23日、東京都内で会見を開き、同協会の発足を発表した。

 発起人はグローバルモビリティサービスやセブン銀行、大日本印刷、早稲田大学や埼玉大学、ローランドベルガー、スタートアップ企業のスマートドライブやNearMeなどに所属する18人。2023年夏ごろから設立に向けた活動を開始した。「ユーザー視点に立った多様なモビリティサービスを世に送り出す」をミッションに掲げ、「時代の変化とともに人々が思い描く世界観を実現するために既存の枠組みを超え、共創することで社会の最適化を横断的に追求する」ことをビジョンとする。

発起人一覧(敬称略)
中島徳至 グローバルモビリティサービス 代表取締役社長
貝瀬斉 ローランド・ベルガー パートナー
上條俊介 東京大学 大学院情報学環 兼 生産技術研究所 准教授
北川烈 スマートドライブ 代表取締役
小宮山宏 三菱総合研究所 理事長(元 東京大学総長)
椎名隆之 大日本印刷 モビリティ事業部・新事業開発部長
高橋飛翔 ナイル 代表取締役社長
高原幸一郎 NearMe 代表取締役社長
中谷幸俊 (元 東京理科大学理事、元 アクセンチュア ディレクター)
長谷川孝明 埼玉大学 名誉教授
平野正雄 早稲田大学 大学院教授(元 マッキンゼー・アンド・カンパニー・ジャパン支社長)
藤林謙太 ランディット 代表取締役社長CEO
福澤知浩 SkyDrive 代表取締役CEO
堀井勇吾 オートバックスセブン 代表取締役社長
松下健 オプティマインド 代表取締役社長
松橋正明 セブン銀行 代表取締役社長
松本宣之 (元 本田技術研究所 代表取締役社長)
上田岳弘 芥川賞受賞作家

 移動や物流に関するニーズや課題の最先端の情報を共有するとともに、規制や法律、ガイドラインなどについて学ぶ場も提供する。また、さまざまな部会を設け、関連するプレイヤー同士で目指すべき社会を深掘りするとともに、課題解決や目指す社会の実現に向けて協力する。健全な業界の発展を支援するため、規制や法律改正の提言、ガイドラインの制定、認定制度や仕組みの整備などにも取り組む。

 自動車をはじめとするモビリティやその部品を製造するメーカーに関わるさまざまな業界団体がすでに活動している。また、販売や中古車の流通、輸入、整備などのアフターマーケット、バスやタクシー、トラックなど業種ごとの団体や、地域ごとの移動に関するコンソーシアムなどもすでにある。モビリティサービス協会は、これらのさまざまな団体と協調しながらユーザーに最も近い立ち位置でユーザーの課題解決を重視するとしている。国土交通省や経済産業省、各自治体、大学や研究機関とも連携する。

モビリティサービス協会の位置付け[クリックで拡大] 出所:モビリティサービス協会

 設置する部会の例としては、テレマティクスサービス、安全運転推進、シェアリング、モビリティファイナンス、位置情報サービス、マイクロモビリティ、遠隔起動制御、物流/配送、自動運転、盗難防止、保険、エアモビリティなどが挙がっている。会員企業からの要望も踏まえながら、理事会や「みらいモビリティサービス検討部会」で必要な部会の設置を検討していくという。

組織図(案)[クリックで拡大] 出所:モビリティサービス協会

 参加費用は一般企業を対象とする「一般会員」で入会金が5万円、年会費が15万円となる。スタートアップ企業や学生、自治体などはより安価に参加できる。2024年4月24日から加入の申し込みを受け付け、同年6月ごろに理事会や部会を設置する。自動車業界や通信業界など、企業の参加を広く募るとしている。

入会金や年会費[クリックで拡大] 出所:モビリティサービス協会

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