レゾナックは、半導体材料の生産、出荷などに関する情報の一元管理と可視化を目指し、サプライチェーンマネジメントシステムを構築する。クラウド上で製品や用途ごとの在庫、販売データなどを管理する。
レゾナックは2023年11月15日、半導体材料の生産、出荷などに関する情報の一元管理と可視化を目指し、サプライチェーンマネジメントシステムを構築すると発表した。同取り組みは、経済産業省の「デジタル技術を活用したサプライチェーンの高度化支援事業」に採択されている。
同システムは、クラウド上で製品や用途ごとの在庫、販売データなどを管理する。利用者は、それらの情報にアプリでアクセスし、データを入力できる。加えて、製造工程の条件やCO2排出量、製品品質、作業者の労働状態までをデジタル化して監視する。
半導体は、経済安全保障上、重要な物資に位置付けられる。同システムを活用することで、市場環境や社会情勢の変化によるサプライチェーン上のリスクを早期に検知可能になる。また、各拠点の操業状況をチェックし、それに応じて各拠点の稼働をコントロールできる。複数の拠点間で生産量を相互にカバーすることで、顧客ニーズに対する迅速な対応やリードタイムの短縮などが見込まれる。
また、同システムの導入により、環境負荷の情報開示や、強制労働など人権侵害がなされていないことへの保証などにも対応可能になる。
既に、半導体材料12カテゴリーのうち、7カテゴリーで運用を開始。残り5カテゴリーは、2024年度末までに運用を開始する予定だ。
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