京セラコミュニケーションシステムとNEDOは、1人のオペレーターで複数の自動配送ロボットの遠隔監視、操作を行える配送サービスの実証実験を開始した。
京セラコミュニケーションシステム(KCCS)とNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は2023年10月25日、自動配送ロボットの遠隔操作による配送サービスの実証実験を開始したと発表した。
同実証実験は、北海道石狩市緑苑台東地区の車道にて実施。車道を同時走行する複数の中速、中型自動配送ロボットを、1人のオペレーターが遠隔監視し、操作しながら配送サービスを行う。実施期間は同月29日までを予定している。
KCCSは、複数台の運用ができる遠隔型自動運転システムを開発。複数の自動配送ロボットによる自律走行の開始および停止ができる専用コントローラーや、ロボットに搭載したカメラの映像や位置情報、センサー情報などを一目で把握できる表示システムを開発し、オペレーターは同システムを利用して走行中の全ロボットの状況が確認できる。
さらに、自動配送ロボットは自動で交差点の横断や駐車車両を回避する技術を搭載しており、オペレーターの遠隔操作無しで継続的な自律走行ができる。また、走行ルートやスケジュールを状況に応じて変更可能な運行管理システムにより、地図上で複数台の配送ロボットの位置を確認しながらリアルタイムに監視、運用できる。また、有資格者が運行管理、指示を行う運用体制を構築した。
今後は、自動配送ロボットの社会実装を目指し、同システムの機能拡張や自律走行比率の向上および安心、安全な運用のためのエビデンス収集に取り組んでいく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.