　3Dプリンタ「HP Jet Fusion」で製造した部品は、トヨタ自動車の「LEXUS LC500」に搭載するオートマチックトランスミッション（AT）オイルクーラーのダクトに採用された。両社は3Dプリンタでの初の量産認定に向けて協力し、量産工場認定のための環境整備、工程管理、人材教育の体制を整えてきた。

3Dプリンタで生産した部品が「LEXUS LC500」のATオイルクーラーのダクトに採用［クリックで拡大］出所：SOLIZE

　安定した物性を継続的に出力するため、機器の制御、造形条件出しに加え、材料検証を繰り返した。また、長期的安定性という自動車部品に必要な品質を担保しつつ、設計と造形配置を最適化してコストメリットを最大限に引き出した。3Dプリンタによる生産は金型を使用しないため、BCP（事業継続計画）を踏まえたサプライチェーンの問題も解決できる。

オイルクーラーとダクトの取り付け作業［クリックで拡大］出所：SOLIZE

　3Dプリンティングを活用したデジタルマニュファクチュアリングは、金型の管理費用や物流などに関わるコスト削減など、製品ライフサイクルを通じてサステナビリティへの効果がある。そのため、LCA（ライフサイクルアセスメント）の観点からも注目されている。

　今回、量産されたオイルクーラーダクトの企画生産台数を、金型によるインジェクション成形と3Dプリント製作した場合で温室効果ガス排出量をLCAで比較すると、3Dプリント製作が37％優位という結果になった。

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絶対に押さえておきたい、3Dプリンタ活用に欠かせない3Dデータ作成のポイント
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