サンスターは、AIを活用して、ハミガキや洗口液の処方情報を基に、製品の細菌類、真菌類に対する防腐効果を予測するモデルを開発した。製品開発の短期化や効率化につながることが期待される。
サンスターは2023年8月31日、AI(人工知能)を活用して、ハミガキや洗口液の処方情報を基に、製品の防腐効果を予測するモデルを開発したと発表した。
防腐効果とは、生活環境中の微生物が意図せず製品に混入した際に、製品の腐敗を防ぐ効果だ。サンスターは、これまでに蓄積したハミガキや洗口液の処方情報と、それにひも付く防腐効力試験結果を学習データとして利用。ソニーネットワークコミュニケーションズのAI予測分析ツール「Prediction One」を用いて、ハミガキと洗口液それぞれについて、細菌類や真菌類に対する防腐効果の予測モデルを作成した。
予測判定の正解率は、ハミガキにおいて細菌類で91%、真菌類で92%、洗口液では細菌類で80%、真菌類で91%だった。また、学習に使用していない試作品8検体でも、予測結果と実際の防腐効力試験の結果が一致した。
製品の開発過程では、防腐効果判定のために防腐効力試験を実施している。しかし、この試験では専門的な技術や経験だけでなく、約1カ月という長い試験期間が必要となる。今回開発した予測モデルにより、試験にかかる労力や時間が大幅に削減し、製品開発の短期化や効率化につながることが期待される。
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