大同特殊鋼は、プラスチック射出成形金型に適した3Dプリンタ用ステンレス系粉末「DAP-AM」シリーズ「LTX420」を発売する。特殊な処理をせず、連続的に150mm角を超える大型品を造形できる。
大同特殊鋼は2023年7月20日、プラスチック射出成形金型に適した3Dプリンタ用ステンレス系粉末「DAP-AM」シリーズ「LTX420」の販売を同年8月から開始すると発表した。2026年度の売上目標を2~3億円とする。
LTX420は、3Dプリンタ用金属粉末DAP-AMシリーズの第3弾となる。特殊な処理をせず、連続的に150mm角を超える大型品を造形できる。
SLM方式の3Dプリンタでの造形に適した合金組成に、耐食性や耐摩耗性が要求されるプラスチック金型に用いられるSUS420J2系金型用鋼材を調整している。この調整により、SLM方式の3Dプリンタで予熱できる120℃でも、造形品に発生するひずみを大幅に低減する。
造形品は、SUS420J2系金型材料と同等の性能と製造性を有し、3D造形による金型冷却のメリットをそのまま活用できる。なお、積層造形特有の造形欠陥があり、高鏡面用途への適用はできない。
クロムを13%含有しており、特定化学物質障害予防規則などで健康障害防止措置が義務付けられているコバルトは含有していない。
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