EVバッテリーのケーブル組み付けをロボットで自動化、小型視覚装置で設定も容易:産業用ロボット
不二越は「人とくるまのテクノロジー展2023」において、産業用ロボットを用いたEVバッテリー用ケーブル組み付けのデモンストレーションを披露した。
不二越は「人とくるまのテクノロジー展2023」(2023年5月24〜26日、パシフィコ横浜)において、自動車産業向けの組み立て自動化ソリューションとして産業用ロボットを用いたEV(電気自動車)バッテリー用ケーブル組み付けのデモンストレーションを披露した。
「MZ07 F」(左)と「MZ07」(右)を用いたケーブル組み付けデモ
EVバッテリーのケーブルの組み付けは主に人手で行われている。ただ、今後の生産量の拡大を見据えて自動化へのニーズが高まっている。
今回、不二越のブースでは2022年に発売した最大可搬重量7kgの「MZ07 F」と同じく最大可搬重量7kgの「MZ07」の2台のロボットが、それぞれケーブルのプラグ部分をつかんで持ち上げ、バッテリー側のレセプタクルに差し込む動きを紹介した。MZ07 FはMZ07の後継機に当たり、タクトタイムを最大43%短縮するなど高速化を図っており、同じ動作における両機の動作速度の違いも見ることができるようになっていた。
不二越が「人とくるまのテクノロジー展2023」で披露したバッテリー用のケーブル組み付け自動化のデモンストレーション[クリックで再生]
その中で、ハンド部分に付いた小型視覚装置「NV smart」がまずレセプタクルの位置やキー溝の位相を検出し、その後にプラグ位置を検出してハンドで把持する。そして、作業スペース床面に設置された固定カメラで下からプラグのキー溝の位相を検出後、レセプタクルに挿入していた。
NV smartはカメラ、照明、画像処理装置が一体化することで省スペースを実現しており、配線もEthernetケーブルのみで接続可能だ。従来はカメラキャリブレーションには10枚以上の画像が必要だったが、NV smartでは1枚で可能となり、キャリブレーションにかかる時間を削減している。
プラグをレセプタクルに差し込む動作
小型視覚装置「NV smart」を活用[クリックで拡大]
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