古河電気工業は、火災時に遮炎性、断熱性を発現する建築物向けの薄肉高熱膨張耐火シートを開発した。火災などの熱で体積が約27倍まで膨張し、炭化物を形成して延焼を防止する。
古河電気工業は2023年3月30日、火災時に遮炎性と断熱性を発現する建築物向けの薄肉高熱膨張耐火シートを開発したと発表した。壁の隙間や目地材、建築通気孔などの延焼防止材、構造体の耐火保護といった用途で利用できる。
同耐火シートは、目地材や耐火保護材での使用を考慮し、通常時は2mmと薄く、柔軟性を持たせている。400℃の熱がかかると、厚さは45mmで、体積は約27倍まで膨張し、炭化物を形成して延焼を防止する。この炭化物は、型くずれせずに形状を保ち、従来品よりも火や熱を通しにくく、高い延焼防止性能を保持する。
従来の熱膨張耐火シートは、膨張時に形成される炭化物がもろく、断熱性を十分に発揮できなかった。また、膨張不足により、隙間から火を通してしまうという問題もあった。同社は、長年培ってきた難燃技術や熱膨張技術を生かし、これらの課題に対応した同耐火シートを開発した。
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