マツダがドライバー異常時対応システムの国連協定規則に国内初対応安全システム

マツダは2022年12月20日、ドライバー異常時対応システムに関する国連協定規則第79号第4改訂を踏まえた道路運送車両法の最新の改正保安基準に適合するとして、クロスオーバーSUV「CX-60」が型式指定を取得したと発表した。

» 2022年12月21日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 マツダは2022年12月20日、ドライバー異常時対応システムに関する国連協定規則第79号第4改訂を踏まえた道路運送車両法の最新の改正保安基準に適合するとして、クロスオーバーSUV「CX-60」が型式指定を取得したと発表した。最新の国連協定規則に対応するのは「国内初」(マツダ)だとしている。

ドライバー異常時対応システムを搭載したCX-60[クリックで拡大] 出所:マツダ

 マツダは2022年9月に発売したCX-60から、ドライバーが意識を失い運転を継続できないと判断した場合に自動で減速、停止し、緊急通報まで行う安全技術「ドライバー異常時対応システム」を搭載している。今回、改正保安基準が新型車に適用される2023年9月に先駆けて、型式指定を取得したとしている。

 国際連合 欧州経済委員会 自動車基準調和世界フォーラム(WP.29)では2021年6月、日本が主導して策定された複数のガイドラインを基にした国連協定規則第79号第4改訂案に合意した。具体的には、ドライバー異常時対応システムの単純停止方式と車線内停止方式のガイドライン(2016年3月)、高速道路版 路肩等退避型のガイドライン(2018年3月)、一般道路版 路肩等退避型のガイドライン(2019年8月)を踏まえている。

 その後、2022年1月に国土交通省が道路運送車両の保安基準を改正した。適用日は新型車が2023年9月1日、継続生産車が2025年9月1日となっている。

 改正保安基準では、運転者が無反応状態になった場合に自動で安全に停止や操舵を行う自動車に国連協定規則第79号の要件を適用するとしている。要件の例としては、運転者をモニタリングして運転者の状態を検知すること、作動開始5秒前には運転者に警報を発報すること、運転者の介入がない場合に減速度4m/s2以下で減速、停止することなどがある。車線変更機能付きの場合は、周辺検知機能を持つこと、道路脇に移動して停止するに当たって、方向指示器とハザードの切り替えができることなどが要件となる。

 CX-60に搭載したドライバー異常時対応システムのリスク低減機能が、国連協定規則第79号第4改訂の技術要件に適合するとして、国土交通省から型式指定を取得した。

→その他の「安全システム」関連記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.