パナソニック 空質空調社とヤンマーホールディングス傘下のヤンマーエネルギーシステムが、パナソニックの吸収式冷凍機とヤンマーのコージェネレーションシステム(コージェネ)の組み合わせによる分散型エネルギー事業の開発と販売で協業すると発表。今後10年間で合計約1200億円の事業規模を目標に掲げる。
パナソニック 空質空調社(以下、パナソニック)とヤンマーホールディングス傘下のヤンマーエネルギーシステム(以下、ヤンマーES)は2022年12月1日、東京都内で会見を開き、パナソニックの吸収式冷凍機とヤンマーESのコージェネレーションシステム(コージェネ)の組み合わせによる分散型エネルギー事業の開発と販売で協業すると発表した。学校や病院、工場、公共施設など面積1万m2以下の中規模施設を持つ事業者を中心に双方の商流で提案を行い、今後10年間で合計約1200億円の事業規模を目標に掲げる。
会見には、パナソニック 副社長執行役員で空質空調社 社長の道浦正治氏と、2022年6月までヤンマーESの代表取締役社長を務めていたヤンマーホールディングス 代表取締役 COOの山本哲也氏が登壇した。道浦氏は「パナソニックの吸収式冷凍機は、水という自然冷媒を使って冷房を行えることから低環境負荷を特徴としており、その熱源として廃熱を利用すればさらに環境負荷を抑えられる。そして、これまでオンサイトで捨てられていたコージェネの廃熱を活用できれば施設のエネルギー効率を大幅に向上することが可能だ。中規模事業者向けコージェネで実績が豊富であり、パナソニックと経営理念や事業ビジョンが共通するヤンマーはまさにベストパートナーといえる」と語る。
一方、山本氏も「中規模事業者向けコージェネでトップクラスのシェアを持つヤンマーのコージェネをパナソニックの吸収式冷凍機と連携させることで、さらなるエネルギー効率の向上が図れる。コージェネの廃熱を使い切るという観点で、パナソニックとの協業は最適解だ」と述べる。そして両氏とも、コメントの最後は「1%のエネルギーもムダにしない社会へ」で締めくくった。
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