メンタルヘルスに関する調査、最も気分が落ち込むのは「23時」キャリアニュース

ゼネラルリサーチが、「メンタルヘルス」に関する調査結果を発表した。気分が落ち込む時間帯、曜日、月を尋ねたところ、「23時」「月曜日」「12月」が最も多かった。

» 2022年09月22日 09時30分 公開
[MONOist]

 ゼネラルリサーチは2022年9月8日、「メンタルヘルス」に関する調査結果を発表した。全国の20〜50代の男女3000人から回答を得た。

 初めに、自身の直近1カ月の心身状態について尋ねた。結果は「とても良い」が15.4%、「やや良い」が48.7%、「やや悪い」は29.7%、「とても悪い」が6.2%となり、約3人に1人となる35.9%が心身の状態が悪いと回答した。男女別に見ると、男性は「とても悪い」が5.6%、「やや悪い」が26.9%だった。女性は「とても悪い」が6.7%、「やや悪い」は32.6%で、女性の方が心身の状態が悪いと感じている割合が高かった。さらに、女性の年代別で見ると、特に30代、40代女性の割合が高かった。女性30代は「とても悪い」が4.3%、「やや悪い」が35.7%、女性40代は「とても悪い」が8.3%、「やや悪い」が33.6%となっている。

キャプション 自身の直近1カ月の心身状態[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 次に、現在、自身が抱えている心身の不調を全て回答してもらった。トップ3は「疲れやすい、疲れがとれない」(37.3%)、「やる気がおきない」(29.1%)、「イライラする、怒りっぽい」(26.2%)となった。

キャプション 現在、自身が抱える心身の不調[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 男女別に見ると、「疲れやすい、疲れがとれない」は男性30.5%、女性44.0%、「やる気がおきない」は男性25.1%、女性33.2%、「イライラする、怒りっぽい」は男性22.5%、女性29.9%となり、どれも女性の割合が高い結果となっている。

 「疲れやすい、疲れがとれない」と回答した人を年代別に見ると、特に30代、40代の回答割合が高かった。高い順から、「女性30代」(47.7%)、「女性40代」(45.6%)、「男性40代」(32.8%)、「男性30代」(32.5%)となっている。

 続いて、「1日で最も気分が落ち込む時間帯」を尋ねた。トップ3は、「23時」(12.5%)、「7時」(9.2%)、「6時」(8.7%)だった。就寝前の「23時」、起床時の「7時」に気分が落ち込む人が多いようだ。「23時」に気分が落ち込む理由として、「明日も仕事かと思うと考え込み、気分が下がる」「寝る前にネガティブなことを考えてしまうため」などのコメントが寄せられている。

キャプション 1日で最も気分が落ち込む時間帯[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 「最も気分が落ち込む曜日」のトップ3は、「月曜日」(46.6%)、「日曜日」(24.4%)、「水曜日」(6.8%)だった。圧倒的に多かった「月曜日」に気分が落ち込む理由には、「これから1週間仕事だから」「休み明けだから」などのコメントがあった。

キャプション 最も気分が落ち込む曜日[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 「1年で最も気分が落ち込む月」のトップ3は、「12月」(17.9%)、「8月」(14.5%)、「1月」(13.2%)だった。「12月」に気分が落ち込む理由には、「寒いので起床時につらい」「1年が終わる漠然とした焦り」などのコメントが寄せられている。

キャプション 1年で最も気分が落ち込む月[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

腸内環境への意識と気分の落ち込みとの関係は

 また、腸内環境を意識している人としていない人の、気分の落ち込み具合の差を調べた。腸内環境を「とても意識している、やや意識している」と回答した層は、気分が「とても良い」が18.1%、「やや良い」が49.3%、「やや落ち込んでいる」が27.7%で、「とても落ち込んでいる」は4.9%となっている。

 一方、腸内環境を「あまり意識していない、まったく意識していない」と回答した層は、気分が「とても良い」が13.4%、「やや良い」が46.9%、「やや落ち込んでいる」が31.8%で、「とても落ち込んでいる」は7.9%だった。

キャプション 腸内環境を意識している人とそうでない人の気分の落ち込み具合の差[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 「日頃から腸内環境を意識していますか」という質問には、「とても意識している」が11.4%、「やや意識している」が33.0%、「あまり意識していない」が32.5%、「まったく意識していない」が23.0%となった。

 男女別に見ると、男性は「とても意識している」が10.5%、「やや意識している」は28.1%、「あまり意識していない」が33.3%で、「まったく意識していない」は28.1%だった。女性は「とても意識している」が12.3%、「やや意識している」が37.9%、「あまり意識していない」は31.8%、「まったく意識していない」は17.9%となった。女性は、腸内環境を「意識している」が、全ての年代で4割を超えていた。

キャプション 日頃から腸内環境を意識しているか[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 腸内環境を整えるために積極的にとっている食品の1位は、「ヨーグルト」(52.9%)だった。2位は「納豆」(31.7%)、3位は「チーズ」(18.1%)となっている。

キャプション 腸内環境を整えるために積極的にとっている食品[クリックで拡大] 出所:ゼネラルリサーチ

 同調査の結果を踏まえて、同社は、せたがや内科・神経内科クリニック院長の久手堅(くでけん)司氏に話を聞いた。23時に気分が落ち込むことについて、久手堅氏は「就寝前は交感神経優位から副交感神経優位へ自律神経が切り替わる時間帯で、不調なども出やすい」と語る。特に周りが静かだと気分の落ち込みを感じやすいことがあるという。そのようなときは寝床に入ったとしても、交感神経と副交感神経がうまく切り替わらず、深い眠りに就くことができない。

 また、腸内環境が良いと、脳内で幸せホルモンといわれるセロトニンが分泌されやすくなり、自律神経に良い影響を与えることから、23時に気分が落ち込みやすい人は、腸が修復される「腸のゴールデンタイム」(22時から2時)に向けて、夜にヨーグルトを食べることをすすめている。

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