THKは、製造業向けIoTサービス「OMNIedge」のプライベートクラウドへの対応を開始する。特定のユーザーのみが閉域網でアクセスできるセキュアな環境の構築と、棟内工事を必要としない短期間での導入が可能になる。
THKは2022年6月15日、製造業向けIoT(モノのインターネット)サービス「OMNIedge(オムニエッジ)」が、プライベートクラウドへの対応を開始すると発表した。同年7月1日の出荷開始を予定しており、ハードウェアと通信機器を通信費込みで提供する。
OMNIedgeは、製造現場で稼働中の装置の機械要素部品にセンサーを後付けし、部品の状態を数値化することで予兆検知をする。これまで、LMガイド、ボールねじ、アクチュエーターなどに加え、モーター、ポンプなどへ対応部品を拡大してきたが、さらに高いセキュリティを保ちながら多台数を展開したいというニーズに応える。
ユーザー専用のクラウドサーバを用いるため、特定のユーザーのみが閉域網でアクセスするセキュアな環境を構築できる。専用SIMによる無線通信のため、棟内工事を必要としない短期間での導入が可能になる。
また、OMNIedge搭載装置の交換部品を、待ち時間ゼロで製造手配できる「製造ゼロ待ちチケット」と、予兆検知機能が働かず損壊が発生した場合に、部品代と作業費が補償される「IoTリスク補償」の特典が受けられる。
今後は、IoTで必要となるさまざまなシステムやローカル5Gへの対応も展開していく予定だ。将来的な拡張性を考慮しつつ年間費用を抑えており、製造現場の持続的な生産性向上に貢献していく。
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