東芝インフラシステムズは、同社のスポット溶接自動検査システムが、進和の構築する検査設備に組み込まれる予定であることを発表した。自動車の車体や、その部品接合に用いるスポット溶接を自動で検査可能なシステムとなる。
東芝インフラシステムズは2022年5月25日、開発、提案型商社の進和から、スポット溶接自動検査システムを受注したと発表した。進和が構築する検査設備に組み込みを予定している。
スポット溶接自動検査システムは、自動車の車体やその部品接合に用いるスポット溶接を自動で検査できる。東芝グループが開発した3D超音波非破壊検査装置「Matrixeye」と、検査プローブの最適角度を自動補正する「傾き推定エンジン」を組み込んだロボット制御技術を利用している。
Matrixeyeには、東芝グループ独自の3次元フェーズドアレイ機能を搭載した開口合成法を採用する。超音波の反射データにより、溶接箇所の強度を3D映像で可視化することで、スポット溶接を非破壊検査する。
また、傾き推定エンジンを利用し、Matrixeyeが測定した超音波の反射データから溶接部の傾きを推定する。これによりロボットを自動制御し、人による検査では30〜40秒ほど必要だった測定を最短約3秒に短縮した。
超音波非破壊検査では、超音波をプローブからスポット溶接点に送信し、その反射波から溶接径を測定する。最適な角度でプローブを当てる必要があるが、人による検査は位置合わせに時間がかかり、ばらつきの発生が課題となっていた。
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