コニカミノルタとタムラテコは、オゾン発生装置「バクテクター2.0MD」を共同開発した。ウイルスや菌を不活性化する低濃度オゾンガスの発生プロセスに、コニカミノルタの電磁波制御技術を導入することで、医療機器の電磁規格に対応した。
コニカミノルタは2022年3月31日、タムラテコと共同で、オゾン発生装置「バクテクター2.0MD」を開発したと発表した。コニカミノルタグループのスマート工場で量産化している。
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バクテクター2.0MDは、タムラテコの既存製品である「バクテクター」の新製品として開発。低濃度オゾンガスを発生させることで、室内に付着したウイルスや菌を除菌、不活性化する。低濃度オゾンガスが新型コロナウイルスの変異株(アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ株)を不活化することは、奈良県立医科大学とタムラテコ、MBT微生物学研究所による研究グループが確認している。
バクテクター2.0MDの開発にあたり、オゾン発生プロセスに、コニカミノルタが複合機開発を通じて開発した電磁波(ノイズ)制御技術を導入することで、医療機器の電磁規格に対応した。
バクテクター2.0MDは、オゾン濃度センサーを用いて安全なオゾン濃度を維持するように制御する。また、殺菌や菌の不活性効果を示すCT値をインジケーターに表示する。過去1カ月の動作推移をSDカードに記録することも可能だ。
同装置の流通は、タムラテコによる販売と併せて、コニカミノルタグループの販路も活用する。国内販売だけでなく、タムラテコによる海外展開も視野に入れている。
両社はオゾン関連製品の製造能力増強に必要な部品調達において、2020年から協業関係にある。また、タムラテコがオゾン関連製品の国内販売にコニカミノルタグループの販路を活用するなど、製品流通面でも協業してきた。バクテクター2.0MDは、両社が初めて共同開発したオゾン発生装置となる。
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