クリモトが量産要求にも対応可能なPBF方式3Dプリンタを導入、日本初本格稼働へ3Dプリンタニュース

ストラタシス・ジャパンは、同社の販売代理店であるクリモトが今後の試作ビジネスおよび量産用途向け事業の拡大を見据え、量産用途向け粉末床溶融結合(PBF)方式3Dプリンタ「Stratasys H350」を導入し、本格稼働を開始したことを発表した。

» 2022年04月05日 13時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 ストラタシス・ジャパンは2022年3月30日、同社の販売代理店であるクリモトが今後の試作ビジネスおよび量産用途向け事業の拡大を見据え、粉末床溶融結合(PBF:パウダーベッドフュージョン)方式3Dプリンタ「Stratasys H350」(以下H350)を導入し、本格稼働を開始したことを発表した。H350の日本国内における本格稼働はこれが「初」(同社)だという。

クリモトが導入を決定したPBF方式3Dプリンタ「Stratasys H350」 クリモトが導入を決定したPBF方式3Dプリンタ「Stratasys H350」[クリックで拡大] 出所:ストラタシス・ジャパン

 H350は、レーザーではなくプリントヘッドを用いたPBF方式の3Dプリンタで、ストラタシス独自の「SAF(Selective Absorption Fusion)テクノロジー」を搭載することで、高い費用対効果と高品質な機能性パーツの製造を実現している。試作のみならず、量産ニーズにも応えられるとし、海外では既に、自動車産業をはじめとする製造業分野において、最終用途部品などの製造に活用されているという。

 H350の最大造形サイズは315×208×293mmで、積層ピッチは100μm。装置本体のサイズは1900×940×1710mmで、重量は800kgとなる。

 今回、H350の導入に踏み切ったクリモト 代表取締役の栗本英年氏は、「H350は、今までのPBF方式3Dプリンタと比較して、造形スピード、精度ともに非常に優れていると感じている。試作用途にとどまらず、量産にも使えるのであれば、今後のモノづくりが大きく変わるだろう」と述べている。

(左)ストラタシス・ジャパン 社長の森道明氏と、(右)クリモト 代表取締役の栗本英年氏 (左)ストラタシス・ジャパン 社長の森道明氏と、(右)クリモト 代表取締役の栗本英年氏[クリックで拡大] 出所:ストラタシス・ジャパン

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