2つ目は新走行体である「HackSpi」の導入だ。形状や機能構成は従来の走行体「HackEV」とほぼ同様だが、大きな違いとして、レゴ エデュケーションの「SPIKEプライム」を機体のベースに採用し、「Raspberry Pi」とその駆動用バッテリーを搭載した点が挙げられる。
ただ、ETロボコン実行委員会 ETロボコン本部運営委員長の櫻井隆氏によると「半導体不足の影響で現在、Raspberry Piの供給に影響が出ており、SPIKEプライムの準備が遅れている」という。このため、ETロボコン2022ではHackSpiとHackEVが混走する方式で実施することになった。
HackSpiは純正バッテリーのみが使用可能だが、HackEVではEV3充電式バッテリー、アルカリ乾電池、充電式乾電池の3つから自由に選択できる。なお、2019年までは大会会場で乾電池を配布していたが、今大会では行わない。HackEVの使用は2023年まで継続する方針だ。
また、HackSpiのプログラムは基本的にRaspberry Pi上で開発することになるため、このための開発環境である「RasPike環境」を無料配布する予定だ。RasPike環境は走行体制御用ソフトウェアを記述する「EV3RT」をRaspberry Pi上で動かす環境を構築している。SPIKEプライム側とリアルタイムで通信しながら、ハードウェアを制御する仕組みになっている。SPIKEプライムへのプログラム転送はPC/Raspberry Piのどちらからでも可能。PCの場合はBluetoothで転送することになる。配布時期は2022年3月末を目安にしており、現在開発中という。
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