シーメンスはクラウドシフトを鮮明に、脱炭素向けのソリューションも開始 : 製造マネジメントニュース (2/2 ページ)
一方で、新たな取り組みとして、製造業の脱炭素化を支える情報基盤の提供を開始する。新たに提供するのは、サプライチェーンや製品ライフサイクルに応じてカーボンフットプリントの情報を統合収集できるソフトウェアと一連のサービスを組み合わせた「SiGreen」というソリューションだ。2021年にドイツで発表され現在は一部の企業での試験導入を通じて現在詳細な仕様を固めているところだという。2022年夏ごろに正式リリース予定だとしている。
スペックの詳細は明らかにされなかったが、コンセプトとしては、ITおよびOTを統合したダッシュボードで、リアルな情報を基に、サプライチェーンを通じた信頼性の高いプロダクトカーボンフットプリントを効率的に要求、計算、交換する仕組みだとしている。また、情報収集には、さまざまな標準化規格を活用し、相互運用可能にすることで、業界に関係なく、パートナーと製品カーボンフットプリントデータを送受信できるようにする。一方で、機密性と信頼性を確保するために、分散型台帳技術(DLT)を組み込み、サプライチェーンの機密性とデータ主権に対する各パートナーのニーズを満たしながらデータ収集を行えるようにするという。
同時にシーメンスでは、製品カーボンフットプリントデータをメーカー、サプライヤー、顧客、パートナーが交換できるように、業界横断型のオープンな「Estainiumネットワーク」を立ち上げており、これらのネットワークによる情報を「SiGREEN」で収集することで、プロダクトベースの正確なカーボンフットプリント情報を把握できるようにする。
「SiGREEN」の概要[クリックで拡大] 出所:シーメンス
シーメンス デジタルインダストリーズ ビジネスディベロプメント部長の鴫原琢氏は「今は欧州を中心に実証を進めているところだが、日本でも既に複数社に提案している。現状は付随するサービスなども検討中の段階だが、製品のカーボンフットプリントを測定するとなると、生産ラインでのカーボンフットプリントの測定も行う必要があり、生産設備との連携なども必要となる。また、プラントのユーティリティー情報をどう取るかも難しい。そういう仕組みも機器やソフトウェア連携なども取り込む形で提供できるようにしたい」と現状について述べている。
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COVID-19で進む工場のデジタル変革、シーメンスの「Xcelerator」が加速を後押し
Siemens Digital Industries Softwareは2020年6月16日から17日(現地時間)にかけて、「Media and Analyst Conference 2020」をオンラインで開催した。本稿では同社 社長兼CEOであるトニー・ヘミルガン(Tony Hemmelgarn)氏による基調講演を抜粋してお届けする。COVID-19感染拡大の状況下でもXceleratorが有用であること、また新製品「Teamcenter Share」などをリリースすることを発表した。
製造業DXには「サイロバスター」が必要、シーメンスが訴えるポイント
ドイツのSiemens(シーメンス)は、産業向けオンライン展示会「Hannover Messe 2021 Digital Edition」(2021年4月12〜16日)と連動する形で、オンラインセミナー「Digital Enterprise Virtual Experience」を開催。製造業のDXに関するさまざまなソリューションを紹介した。その中で、本稿ではシーメンス 取締役で、デジタルインダストリーズCEOに2020年10月に就任したCedrik Neike(セドリック・ナイケ)氏によるキーノートスピーチの内容を紹介する。
デジタル化に向けた包括的な解決策を提案するシーメンス、協業やSaaS戦略も強化
シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアは、オンラインイノベーションカンファレンス「Realize Live Japan 2021」(会期:2021年7月14日)に併せ、記者説明会を開催。最新の業界トレンドおよび日本市場における同社の戦略や取り組みについて説明した。
NECがシーメンスと提携拡大、ローコード基盤「Mendix」の国内販売開始
NECは2021年6月14日、シーメンスと提携して、ローコードプラットフォーム「Mendix」の国内販売事業を同年同月から開始すると発表した。NECはローコードやノーコード開発への対応を強化していく方針だ。
富士通とシーメンスが協業、3D-BOPを共同開発しグローバルで展開
富士通は2021年4月12日、製造業におけるグローバル競争力強化とデジタルトランスフォーメーション(DX)強化に向け、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアと協業することを発表した。
アルミダイカスト工程の不良予測AIを開発、豊田自動織機とシーメンスが協業で
豊田自動織機とシーメンスは2021年4月12日、カーエアコン用コンプレッサーのアルミダイカスト工程において製品不良を予測するAIを開発したと発表した。
IBMとシーメンス、レッドハットがIIoTデータ活用に向け協業
IBMは、産業用IoTデータを有効活用するためのハイブリッドクラウドに関して、SiemensおよびRedHadと協業する。SiemensのIIoTプラットフォーム「MindSphere」に「Red Hat OpenShift」を採用し、柔軟性を高める。
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