データソリューション強化の村田製作所、後付け簡単遠隔監視システムなどを提案IIFES 2022

村田製作所は、「IIFES 2022」(リアル展、2022年1月26〜28日、東京ビッグサイト)に出展し、無線センシングソリューションや稼働率改善ソリューションなど強化を進めているデータソリューションについてアピールを行った。

» 2022年01月28日 08時30分 公開
[三島一孝MONOist]

 村田製作所は、「IIFES 2022」(リアル展、2022年1月26〜28日、東京ビッグサイト)に出展し、無線センシングソリューションや稼働率改善ソリューションなど強化を進めているデータソリューションについてアピールを行った。

部品大手の村田製作所が進めるデータソリューション

 村田製作所は電子部品の大手企業であるイメージが強いが、ここ数年、製品としてのセンサーなどについての知見や、モノづくりのノウハウを組み合わせ、データソリューションの強化を進めている。コミュニケーションのセンシングデータプラットフォーム「NAONA」や稼働率改善ソリューション「m-FLIP」、空間可視化ソリューション「AIRsual」、ワイヤレスセンサーユニットによる無線センシングソリューション、作業者安全モニタリングシステムなど、さまざまなソリューションを用意している。

 IIFES 2022では、来場客層に合わせ、主に製造業向けで活用できるデータソリューションを中心にアピールを行った。その1つとして紹介したのが、無線センシングソリューションによる、後付けで簡単な遠隔監視の提案だ。同社が進める無線センシングソリューションは、センサー技術などを活用したバッテリー駆動型のワイヤレスセンサーユニットを、測定したい機器や場所に設置するだけで簡単に遠隔監視が行える。センシングユニットからゲートウェイ(親機)への通信は独自の920MHz帯無線通信技術を活用し、ゲートウェイからはWi-FiやLANなどの通信経由でデータをPCに送る。測定内容によって、村田製作所が保有するさまざまなセンサーを組み合わせることができ、ニーズや課題に合わせて柔軟に適切なセンサーが選定できる。

 会場では、ドライヤーを使って電流が急激に増える様子や、流量の変化を流量センサーでリアルタイムモニタリングするデモで行い、簡単に遠隔監視が行える利点について紹介した。「さまざまなセンサーを知り尽くしており、どういうデータや結果を見れば、どういうことが分かるのかという知見などがある点、また自社で行うさまざまなモノづくりの知見を生かせる点が強みだと考えている。村田製作所といえば部品メーカーのイメージが強く、データソリューションの認知度はまだまだだが、より広く知ってもらえるようにしていきたい」(村田製作所 担当者)としている。

photophoto ドライヤーを使うと電流が急激に上がり(左)、その様子が無線センシングソリューションでリアルタイムで把握できる(右)[クリックで拡大]
photophoto パイプの流量変化についても流量計とつないだワイヤレスセンサーユニットでデータを収集(左)、監視画面でも流量が急に増えている(右)[クリックで拡大]

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