村田製作所は、「CEATEC 2021 ONLINE」において、2021年7月からサービス提供を開始したオフィス内のCO2濃度をリアルタイムに可視化し分析を行う空間可視化ソリューション「AIRSual」を紹介した。サービスインからの約3カ月間で5社の約150カ所に導入されており、今後もオフィスのスマート化を検討している企業への提案を強化していく方針だ。
村田製作所は、「CEATEC 2021 ONLINE」(2021年10月19〜22日、オンライン開催)において、同年7月からサービス提供を開始したオフィス内のCO2濃度をリアルタイムに可視化し分析を行う空間可視化ソリューション「AIRSual」を紹介した。サービスインからの約3カ月で5社の約150カ所に導入されており、今後もオフィスのスマート化を検討している企業への提案を強化していく方針だ。
AIRSualは、オフィスの会議室など室内のCO2濃度や環境(温度・湿度・気圧)データをセンサーで測定するとともにPCやタブレット端末上の画面で可視化し、CO2濃度が規定値に達するとアラート通知をして換気のタイミングを知らせるサービスだ。エッジデバイスにUSBインタフェースでセンサーを装着して測定を行い、無線LAN経由で測定データをクラウドに送信し、可視化や分析、予測に基づくアラート通知などのIoT(モノのインターネット)サービスを提供する。
初期設定は容易で、専門知識がなくともセンサーとエッジデバイスの設置を3分以内で完了できる。アプリを使えば、センサーとエッジデバイスを設置した室内のCO2濃度や環境のデータをリアルタイムに表示するとともに、独自のアルゴリズムに基づく高精度な予測機能により、換気が必要となるタイミングを知らせてくれる。また、会議室を管理する総務部門にとっても、現在の会議室利用状況を確認できるなどの利点があるという。
AIRSualは、同社が展開してきた1対1の会議ソリューション「NAONA×Meeting」などでの活用を前提に開発を進めてきたIoTプラットフォーム「Pifaa」の技術を横展開した事例になる。「コロナ禍に入って当社の総務部門からのリクエストに応えて開発したが、社外のニーズも十分見込めると考え外販を開始した」(村田製作所の説明員)という。
なお、AIRSualの価格は、センサーとエッジデバイスのセットが売り切りで3万5000円、クラウド利用料金が月額2500円となっている。
高まるUWBによる位置検出需要、村田製作所は民生機器と産業機器の両面で対応
5Gスマホのミリ波対応を加速、村田製作所がL字型RFアンテナモジュールを開発
「モノ売り強者」が「コト売り」に挑戦する理由、村田製作所の場合
“第7の感覚器官”を作り出す村田製作所、IoT時代の空間情報プロバイダーへ
村田製作所のセンサーデータ基盤「NAONA」はHR領域で手応え、今後は接客にも
仮想センサー「NAONA」は「Mbed」でデバイス管理、2018年内に実用化目指すCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
組み込み開発の記事ランキング
コーナーリンク
よく読まれている編集記者コラム