解析プラットフォームに機構解析向けUIを搭載、モデル構築ワークフローを革新:CAEニュース
エムエスシーソフトウェアは、機構解析ソフトウェア「Adams」のための新しいユーザーインタフェース「Adams Modeler」をリリースした。洗練されたモデル構築のワークフローにより、機械システムの組み立てと性能評価にかかる時間を大幅に削減する。
エムエスシーソフトウェアは2021年11月2日、機構解析ソフトウェア「Adams」のための新しいユーザーインタフェース「Adams Modeler」をリリースしたと発表した。洗練されたモデル構築のワークフローにより、機械システムの組み立てと性能評価にかかる時間を大幅に削減し、Adams ModelerからAdams Viewへのシームレスなモデル連携ができる。
Adams Modelerは、同社の「MSC Apex」プラットフォームに、機構解析のためのユーザーエクスペリエンスを搭載した機構解析ツールだ。強力なドラッグ&ドロップ機能を搭載。機構モデルの構成に合わせて取り込んだCAD形状の修正が容易にできる。形状フィーチャーをクリック操作だけで直接修正し、機構モデルを短時間で変更できる。
機構ジョイントの取り付け場所や接続方向は、CAD部品の形状フィーチャーを認識しながら指定できる。さらに、モデル構築アクセラレーターでモデル内のオブジェクトの配置場所や配置方向をあらかじめ予測でき、より少ないクリック操作で機構ジョイントを配置できる。
ジオメトリを変更すると関連付けられたモデル内のオブジェクトを自動で更新し、ジオメトリが変更された時のモデルの追加作業を最小限に抑える。
また、素早く剛体パーツから弾性体を作成可能。よりロバストに自動化されたメッシュ作成機能と弾性体の生成機能を実装しており、メカ部品の弾性特性を追加する工程が簡素化されている。剛体パーツと弾性体は、必要に応じて切り替えでき、弾性体の元になる剛体ジオメトリを変更すると、自動的に弾性体が更新され、変更内容が反映される。
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