「製造業の未来」に向け、RRIと米国CESMIIが連携:FAニュース
ロボット革命・産業IoT イニシアティブ協議会(RRI)は2021年10月13日、米国のスマート製造に関する国立研究機関であるthe Clean Energy Smart Manufacturing Innovation Institute(CESMII)と「製造業の未来」をテーマに連携協力することで合意したことを発表した。
ロボット革命・産業IoT イニシアティブ協議会(RRI)は2021年10月13日、米国のスマート製造に関する国立研究機関であるthe Clean Energy Smart Manufacturing Innovation Institute(CESMII)と「製造業の未来」をテーマに連携協力することで合意したと発表した。
RRIは「ロボット新戦略」に基づき、「ロボット革命」を推進するために民間主導で設立された組織的プラットフォームであり、「IoTによる製造ビジネス変革」「ロボット利活用推進」「ロボットイノベーション」の3つのWG(ワーキンググループ)で活動を行っている。
CESMIIは、米国のスマート製造に関する国立研究所で、文化的・技術的変革と安全な産業技術の確立に向けさまざまな取り組みを進めている。高度なセンサーや、データサイクル、プラットフォーム、制御を統合することで、スマート製造の導入加速を目指している。各種技術や、プラットフォームなどの実装に加え、教育面での支援などにも注力していることが特徴だ。
CESMII CEOのジョン・ディック(John Dyck)氏は「産業革命の進歩は製造業に大きな生産性の向上をもたらしてきたが、約10年前から始まった第4次産業革命の中で、米国の製造業の生産性は上がっていない。それにはシステムの複雑性やデジタルによる分断などの要因がある。これらを乗り越える橋の役割を果たす。それをRRIとのパートナーシップを通じて実現していきたい」と語っている。
CESMIIの描く製造業の未来とCESMIIの役割[クリックで拡大] 出所:CESMII
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「ロボット新戦略」に基づき「ロボット革命」を推進するために民間主導で設立された組織的プラットフォーム「ロボット革命・産業IoTイニシアティブ(RRI)」は2020年10月27日、国際シンポジウム「製造ビジネス変革 日本の道」を経済産業省の共催で開催した。本稿では、その中で「日本の製造業の生きる道」をテーマとしたパネルディスカッションの内容を紹介する。
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