Stratasysは、PolyJet方式のマルチマテリアル対応デスクトップ型3Dプリンタ「Stratasys J35 Pro」と、2020年発表の「Stratasys J55」をベースとするフルカラー&マルチマテリアル対応の新モデル「Stratasys J55 Prime」の2機種を発表した。
Stratasys(ストラタシス)は2021年6月15日(現地時間)、PolyJet方式のマルチマテリアル対応デスクトップ型3Dプリンタ「Stratasys J35 Pro」と、2020年発表の「Stratasys J55」をベースとするフルカラー&マルチマテリアル対応の新モデル「Stratasys J55 Prime」の2機種を発表した。
両機種の投入により、同社はPolyJetテクノロジーのプロトタイピング向けポートフォリオのさらなる拡充を図る。
J35 Proは、オフィスやデザイン事務所などの設置に最適なデスクトップ型のPolyJet方式3Dプリンタで、マルチマテリアル機能を備える。コンセプトモデルから機能試作まで幅広いニーズに対応可能で、グレースケール色や「Vero UltraClear」材料を使用し、複雑な形状やディテール、繊細な特徴などを1回の造形で実現できる。ユーザーは「GrabCAD Print」を通じて、ネイティブCADファイルや3MF形式のファイルをJ35 Proへ直接インポートできる。J35 Proは既に受注を開始しており、2021年9月に出荷開始する予定だという。
造形の信頼性とメンテナンス性を高めるため、J35 Proでは固定プリントヘッドを備えた回転式プリントプラットフォームを採用し、複数の材料や部品を使うさまざまなニーズに対応する。回転式プリントプラットフォームのトレイサイズは1174cm2で、造形時に最大3種類の材料を使用できる。材料カートリッジ容量は1.1kg。本体サイズは651×661×774mmで、重量は98kgである。
J35 Proの対応材料としては、ゴムライクの「Elastico Black」「Elastico Clear」、耐衝撃性を備える「デジタルABS(D-ABS Plus)」、硬質なビジュアルを実現する「Veroファミリー」、半透明の「VeroUltra ClearS」などがあり、これらを組み合わせたさまざまな造形、形状や機能の確認、検証などが行える。
J55 Primeは、J55をベースに開発された新モデルで、フルカラー&マルチマテリアルに対応したPolyJet方式の3Dプリンタである。機能/生体適合性プロトタイプの設計要求を満たす複数材料での造形に対応する他、非常にリアルなビジュアルモデルの造形が可能である。また、布、木材、レザーなどの高度なテクスチャー表現や、触感、感覚を伝える新材料を使用したプロトタイプ製作にも対応する。J55 Primeは既に受注を開始しており、2021年7月に出荷開始する予定だという。
J35 Proと同様に、回転式プラットフォームを採用しており、トレイサイズも1174cm2と同じだ。造形時に最大5種類の材料を使用できる。材料カートリッジ容量は1.1kg。本体サイズは651×661×1511mmで、重量は228kgである。こちらの機種もオフィスやデザイン事務所などの設置に適している。
J55 Primeで使用可能な新材料としては、ゴムライクの「Elastico Black」「Elastico Clear」、耐衝撃性を備える「デジタルABSアイボリー」、生体適合性のある半透明材料「Vero ContactClear」などがあり、色や触感、テクスチャーなどを高品質に再現するだけでなく、機能性を兼ね備えた幅広いデザインニーズにも対応する。
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