Stratasysは、PolyJet方式3Dプリンタ「J8シリーズ」の新製品「Stratasys J850 Pro」を発表した。マルチマテリアル対応の3Dプリンタで、フルカラーでの造形を必要としないエンジニアリングニーズに応え、最適な機能を手頃な価格で提供する。
Stratasys(ストラタシス)は2021年2月3日、PolyJet方式3Dプリンタ「J8シリーズ」の新製品「Stratasys J850 Pro」(以下、J850 Pro)を発表した。
J850 Proはマルチマテリアル対応の3Dプリンタで、これまでJ8シリーズ(Stratasys J850 Prime/J826 Prime)で提供してきたフルカラーでの造形を必要としないエンジニアリングニーズに最適な機能を、手頃な価格で提供する。
最大造形サイズはJ850 Primeと同じ490×390×200mmで、7種類の材料を同時に取り扱うことができ、剛性が高く柔軟な複合デジタル材料での造形をサポートする(J8シリーズ共通)。使用できる材料は、Vero硬質ファミリーの全グレースケール、Agilus30柔軟材料ファミリー、VeroClear、VeroUltra Clear、Digital ABS材料がある。
また、J850 Proはフルカラープリンティングに対応するPrimeバージョンへのソフトウェアアップグレードにも対応する。
エンジニアはJ850 Proを用いることで、概念検証、デザイン検証、機能検証向けのプロトタイプ製作などが容易に行えるようになり、作業時間の短縮と生産性向上が図れる。例えば、コンセプトモデルを造形する場合などは、「Super High Speed Mode(超高速モード)」と同モード専用の「DraftGrey」材料を使用することで、従来システム比2倍で高速造形でき、パーツ当たりのコストを約半分に抑えられるという。
J850 Proの主なターゲットは、コンシューマー製品、家電製品、自動車、医療機器、サービスビューロー、教育などだ。これら分野でニーズのある、テクスチャーの高精度シミュレーション、製品ラベリング、衝撃吸収、嵌合/機能試験、オーバーモールディング、リビングヒンジ、射出成形型、組み込みシーリングエレメント、パーティングラインシミュレーション、構造力学/整合性の他、導光アプリケーションやマイクロ流体力学用途向け透明材料などのシースルーエレメントといった幅広いアプリケーションへの適応が可能だとする。
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