純粋なシリコーン素材で造形できる高品質3Dプリントサービスを開始:3Dプリンタニュース
DMM.comは、同社が展開するDMM.make 3Dプリント事業において、射出成形相当の精度を備える高品質シリコーンを用いた3Dプリントサービスの提供を開始した。シリコーンライク素材と比べて破断強度が高く、柔軟性、耐熱性、耐薬品性、耐候性において高品質な造形が可能だとする。
DMM.comは2021年5月26日、同社が展開するDMM.make 3Dプリント事業において、射出成形相当の精度を備える高品質シリコーンを用いた3Dプリントサービスの提供開始を発表した。
シリコーンを用いた3Dプリントサービスによる造形イメージ(1) ※出典:DMM.com [クリックで拡大]
今回のサービスは、独自技術により、従来取り扱いが難しいとされてきたシリコーンによる3Dプリントを可能にしたスイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHZ)発のスタートアップ、Spectroplast(スペクトロプラスト)との提携によって実現した。
純粋なシリコーン100%の素材を造形材料として使用できるため、シリコーンライク素材と比べて破断強度が高く、柔軟性、耐熱性、耐薬品性、耐候性において、高品質な造形が可能だとする。
シリコーンを用いた3Dプリントサービスによる造形イメージ(2) ※出典:DMM.com [クリックで拡大]
また、Spectroplastのシリコーンは、国際規格(ISO DIN EN 10993-05およびISO DIN EN 10993-10)やFDA(米国食品医薬品局)の認証を取得済みで、生体適合性が高く人体に優しい素材として、既に海外では医療分野、工業分野で利用されているという。
DMM.make 3Dプリントでは、これまでもゴムライクやシリコーンゴムといった硬度の低い素材での造形に対応していたが、今後はより安心して装着でき、柔らかくフィットする製品や、シリコーンが持つ高い柔軟性を生かした製品の開発などに、同サービスを活用できるようになる。
同サービスを通じて利用できるシリコーン素材は、白(半透明)のみで、造形可能サイズは130×70×100mm。発送目安は15〜22日となっている。
(左)市販のシリコーン製イヤフォンチップ/(右)シリコーンを用いた3Dプリントサービスで造形したイヤフォンチップ ※出典:DMM.com [クリックで拡大]
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