学校の安全な再開に向けて、シミュレーション技術で最適な換気や座席配置を検証CAEニュース

ダッソー・システムズは、コロナ禍における学校の安全な再開に向け、同社の「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を基盤とするシミュレーション環境「SIMULIA」を活用し、より安全な教室環境の実現を支援する活動に取り組んだ。

» 2021年01月20日 13時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 ダッソー・システムズは2021年1月14日、コロナ禍における学校の安全な再開に向け、同社の「3DEXPERIENCEプラットフォーム」を基盤とするシミュレーション環境「SIMULIA」を活用し、より安全な教室環境の実現を支援する活動に取り組んだことを発表した。

教室内の効果的な換気や座席レイアウトをシミュレーションで検証

 現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大により、10億人を超える子供たちが“学習の遅れ”の危機にさらされているといわれており、学校の安全な再開は、世界的な優先課題の1つになっている。

 同社は、SIMULIAを用いて空気の流れや飛沫の飛散経路などを分析、可視化するとともに、教室内の効果的な換気扇の設置や感染リスクを最小限に抑えられる座席レイアウトを検証。同時に、マスクを着用することで生徒間の飛沫感染を抑制できることをシミュレーションで確認した。

ダッソー・システムズは「SIMULIA」を用いて、教室環境における飛沫の影響などをシミュレーションした ダッソー・システムズは「SIMULIA」を用いて、教室環境における飛沫の影響などをシミュレーションした ※出典:ダッソー・システムズ [クリックで拡大]

 換気が不十分な教室では、飛沫が空気中に長くとどまり、机や椅子だけでなく、生徒に直接付着する可能性もあるため、種類の異なる換気システムを備えた教室に、COVID-19に感染した生徒が1人いた場合を想定したシミュレーションを実施した。その結果、教室の中央に換気扇があると、気流が発生して飛沫が教室外に運ばれて、室内にとどまる飛沫が減少するという結果を確認することができたという。

 他にも、空気の流れが異なるさまざまなレイアウトの教室をSIMULIA上で再現し、室温、感染した生徒のウイルス量、飛沫の平均径などを仮定し、科学的分析に基づいたシミュレーションを実施することで、最適な座席配置の検討に役立てることができたとする。

飛沫拡散シミュレーションに関するコンサルティングも

 現在、同社では教室環境だけでなく、企業や公共施設、飛行機の機内や自動車の車室内における飛沫拡散シミュレーションに関するコンサルティングサービスを提供している。

 また、同社の東京オフィス再開に際しても、SIMULIAを用いてオフィスの3Dモデルを基にしたシミュレーションを実施し、感染リスクを最小限に抑えた安全なオフィスレイアウトの検討に活用したという。

⇒ その他の「CAE」関連ニュースはこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.