また「デジタルトランスフォーメーション(DX)」もさらに加速すると予測する。「デジタルヘルス」もDXの一環だといえるが、その他の分野でも、リアルだけでは業務が成り立たなくなった業界でデジタルシフトが進むと予測する。
「例えば、ジムなどフィットネス業界はリアルで行うのが難しくなった業界だ。ただ、デジタルシフトによりデジタルフィットネス市場が30〜35%増えたといわれている。また、教育や裁判などの領域でもデジタル化が進むと見ている」とケーニグ氏は語っている。
こうした「人がリアルで活動すること」が制限される中で、今後活用が加速すると見られているのが「ロボットやドローンの活用」だ。COVID-19における体制下で清掃や配達、小売業、その他でロボット活用が急増すると見込まれている。
実際に、紫外線照射器を搭載し病院やオフィスなどの環境を消毒するロボットなどさまざまな新しいロボット活用なども進んでいる。また、ロボットやドローンを使った自律配送なども研究開発が加速している。
こうした配送システムとも関係しCES 2021でもさまざまな技術の出展があるのが、自動車関連技術の進化である。MaaS(Mobility as a Service)や、C-V2X、自動運転技術、電動化などの技術に注目が集まっている。
ケーニグ氏は「特にV2X関連ではさまざまな新たな技術が登場している。人やモノとクルマがダイレクトにコミュニケーションを行うことで、さまざまな新たな価値を生み出すことができる」と語っている。
これらの基盤となる技術の1つに5Gがある。「5Gネットワーク」はグローバルで広がりつつあり、これらを土台とした新たなサービスなども増え続けている。
また、ここまで紹介した技術などを組み合わせる形で「スマートシティー」も進展する見込みだ。「デジタル技術を活用して都市の活動や生活そのものが、リアルな人の接触に寄らないものになれば、COVID-19環境下でも安定した生活を送ることができる」(ケーニグ氏)。
関連する技術として、タッチレス認証技術や音声認識技術、消毒技術、ソーシャルディスタンスを確保するための支援技術、リモートコラボレーション技術などの発展を予測している。
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