富士フイルムは、同社独自の抗菌技術を用いた殺菌成分配合ハンドジェルと、新型コロナウイルスを反応させた評価試験の結果を発表した。同ハンドジェルは、1分間の反応後、99%以上のウイルスを不活化した。
富士フイルムは2020年12月7日、同社独自の抗菌技術「Hydro Ag+」を用いた殺菌成分配合ハンドジェルについて、使用後1分で99%以上の新型コロナウイルス(ウイルス名:SARS-CoV-2)を不活化したという評価試験の結果を発表した。帯広畜産大学との共同研究による成果だ。
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評価試験では、同ハンドジェルとSARS-CoV-2液を混合後、室温で20秒と60秒反応させて、感染力を持つウイルス量の減少からウイルス不活化率を評価した。その結果、20秒後で90.00%、60秒後では99.32%のウイルス不活化が認められた。
次に、効果の持続を確認するため、ハンドジェルを試験フィルムに塗布してから室温で12時間静置し、その後SARS-CoV-2液と混合してさらに3時間反応させた。反応後の不活化率は98.22%だった。
今回の試験に使用したハンドジェルは、水溶性ポリマーにより保湿性を有するもので、主に医療機関や介護現場向けに提供されている。
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