アンリツは、透過型NIRを用いて錠剤内部を非破壊で全数検査するNIR錠剤検査装置「Ariphas」を発売した。1時間当たり最大25万錠を処理し、錠剤内部の異物検出や成分量の均一性評価も可能だ。
アンリツは2026年2月3日、透過型NIR(近赤外線分光法)技術を用いて錠剤内部の非破壊全数検査を可能にした、NIR錠剤検査装置「Ariphas(アリファス)」の一般販売を開始した。1錠当たり11ミリ秒の短時間で、光学測定と良否判定を実施する。
Ariphasは、光が内部を通り抜ける透過法を採用することで、錠剤内部の成分判別を実行する。全数検査により、成分量のばらつきや異種錠剤の混入の確認が可能だ。さらに、従来の技術では発見が難しかった錠剤内部の毛髪や虫など生物由来異物も検出できる。
同装置は、錠剤の整列から吸着、搬送、選別までの工程を完全に同期させ、1時間に最大25万錠の処理能力を持つ。実測評価においては、アセトアミノフェン配合錠の成分量測定で予測誤差指標RMSEP1.5%以下を達成。これは、固形製剤(錠剤)のリアルタイムリリーステスト(RTRT)における日本薬局方の製剤均一性基準を満たしている。
医薬品の成分分析は、従来は高速液体クロマトグラフィーなどの破壊検査が主流であり、時間を要するためサンプリング検査に限定されていた。また、NIRを用いた既存の非破壊検査装置の多くは反射光を利用する拡散反射法を採用しており、検査領域が表層付近にとどまる課題があった。
同社は、医薬品や健康食品市場を対象として、成分量のばらつきや異物混入といった健康に直結するリスクの排除を目指す。品質管理の厳格化が進む製造現場において、全数検査による消費者の安全確保と生産効率の両立に貢献する方針だ。
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