GGCの代表理事としては、何をもって「成功」といえるのか。宮河氏は、「モノを売るなら、100個とか1000個とか具体的にいえるが、GGCは数値では表せないことが一番重要ではないか」と、数字にはこだわらない姿勢を示す。
「来場者数や収益などの数値よりも、来場した人が、『僕ならこうする』と新しいアイデアを考えたり、その人が将来そういう道に進むきっかけになったり。そうした形で、何かの役に立ってくれればいい」と思いを述べた。
GUNDAM FACTORY YOKOHAMAは、2020年12月19日から一般公開が開始される。子供から大人まで、大勢の人が訪れることになるだろうが、ガンダムが動く姿を見せることで、社会にどんなインパクトを与えることができるだろうか。
橋本氏は、「RX-78F00は人間の10倍の高さ。頭では分かっていても、実際に見ると全然違う」とコメント。現在は、スマートフォン1つで世界中のさまざまな情報を見ることができるが、「100号の絵は100号で見ないとダメ。ぜひ来場して実際に見てほしいし、来たらスマホで撮りながらじゃなく、しっかり見てほしい」とアピールした。
石井氏は、「人間の形をしたものが動く迫力は、自分の想像以上だった。この大きさのものが動くという“違和感”がいまだに消えず、毎日見ているが、いつまでも見慣れない」と、RX-78F00の存在感の大きさを語る。
「まずはガンダム世代の大人に見てほしい」という石井氏。「僕は10年前に立像を見てリアルさに感動し、3回くらい見に行った。今回参加するとき、よりリアルに近づいたものを見せたいということを自分の目標にしていて、実際に一歩進められたと感じている。それを同世代の人に味わってほしい」とした。
そして、「子供達にも見てほしい」と続ける。「僕自身はガンプラを見て、モビルスーツを作りたいと思い、エンジニアになった。この動くガンダムを見て、一人でも『自分もエンジニアになる』と思ってもらい、次の世代の技術者につながればすごくうれしい」と期待を述べた。
宮河氏は、「素直に『大きい』とか『すごい』とか『かっこいい』とか思ってもらえたらうれしいし、どんな感情を持ってもらえるかすごく楽しみ。これを見て皆さんがどう感じたか、ぜひ教えてほしい」と呼びかけた。
ここまでイベントの進行役を務めていたGGCリーダーのピトヨ・ハルトノ氏(中京大学工学部教授)も最後にコメント。「ここにあるガンダムは夢の種。実際に足を運んでもらって、この夢の続きを大勢の人に見てほしい」と述べ、イベントを締めくくった。
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