L型金具の板厚を1.6mmと想定し、あらかじめシートメタル規則に「鋼の1.6mm」のルールを作っておきます。そして、図18のような開いたスケッチを描きます。
「フランジ」コマンドで、L型金具の外形を作ります。
この場所ではネジ止めの邪魔になるので、移動/コピーを使って位置を調整します。この作業を繰り返して、4つのL型金具を作ります。
シャフト固定台とその背板を固定するための、ネジを通す穴を作ります。
次に、L型金具に長穴を作ります。
金具の長穴が出来上がると、どこに金具固定用の穴を開ければよいかが見えてくるので、L型金具の長穴を基準にしてネジを通す穴を作ります。このとき、実際の組み立て時に高さの微調整が利くように、作ろうとする穴を長穴の上方にある円弧の中心に合わせるのではなく、1~2mm程度下げておきましょう。
土台板には木材を使用する計画ですが、木質によっては、先にネジ径よりも細い穴を開けておく必要があるので、その穴も描き加えておきます。
この後、スライドユニットを挿入するのですが、“名無しのデータ”が相手では部品挿入ができませんので、ここまで作ったデータに名前を付けて保存しておきます。
以上で今回の解説は終了です。続きは次回ということで、またお会いしましょう! (次回へ続く)
藤崎淳子(ふじさきじゅんこ)
長野県上伊那郡在住の設計者。工作機械販売商社、樹脂材料・加工品商社、プレス金型メーカー、基板実装メーカーなどの勤務経験を経てモノづくりの知識を深める。紆余(うよ)曲折の末、2006年にMaterial工房・テクノフレキスを開業。従業員は自分だけの“一人ファブレス”を看板に、打ち合せ、設計、加工手配、組み立て、納品を一人でこなす。数ある加工手段の中で、特にフライス盤とマシニングセンター加工の世界にドラマを感じており、もっと多くの人へ切削加工の魅力を伝えたいと考えている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.