構想をカタチに! 「ポンチ絵」に必要な3つの心得と3D CADによる設計ステイホームでDIYを極める! 玄人志向なモノづくり(3)(3/4 ページ)

» 2020年10月09日 11時00分 公開

3D CADでポンチ絵を「清書」する

 次は、これを3D CADで「清書」します。その作業の中でデザインや寸法を修正したり、支障なく動くかを確認したりしながら設計を仕上げていきましょう(そろそろ玄人に近づいてきた気分ではないでしょうか)。

 使用する3D CADは何でもいいのですが、個人の愛用者が増えているオートデスクの「Fusion 360」を使ってみましょう。ただし、今回の主題はDIYでモノを作ることなので、Fusion 360の基本操作は一通りできることを前提とし、細かい手順や一部の説明は省いていきます。

「スライドユニット」のモデルを作る

 まず、要となる部品、スライドユニットのモデルを作っておきましょう。構想中は、この部品の外形寸法やネジ穴位置に合わせて、他の部品の寸法を決めていきました。3Dモデルも似たようなやり方で作っていきます。

 ちなみに、カタログに記載されている寸法情報だけでは、どうしても細かい形状を再現できないので、外形寸法と穴位置を正確にモデル化するようにしましょう。もし「これではリアリティーがないから嫌だ!」と思われたら、おおよその感覚で実物の形状に近づけてみてください。

外形寸法と穴位置を正確にモデル化 図12 外形寸法と穴位置を正確にモデル化 [クリックで拡大]

「土台板」のモデルを作る

 次に、新規デザインで120mm×600mmの長方形を描き、20mm押し出して土台板のモデルを作ります(図13)。

土台板のモデル 図13 土台板のモデル [クリックで拡大]

 ポンチ絵を見ながら、土台板の上に各部品を載せていくように「スケッチ&押し出し」でモデルを作っていきます。押し出しは「新規ボディ」で行うようにします。それによって、1つのデザインファイルに複数のパーツを描き込んで、作品全体のモデルを作ることができます。

土台板の上に各部品をモデリング 図14 土台板の上に各部品をモデリング [クリックで拡大]

 他のボディが邪魔をしてスケッチしにくいときは、ボディの表示/非表示をうまく使いましょう。

ボディの表示/非表示を活用 図15 ボディの表示/非表示を活用 [クリックで拡大]

 作業が進むにつれて新規ボディの数が増えていくので、分かりやすいように部品名に書き換えます。

ボディの名称を部品名に書き換える 図16 ボディの名称を部品名に書き換える [クリックで拡大]

 図17がリニアシャフトの描き込みまで終わった状態です。この後、「シートメタルモード」にして、L型金具を描き足していきます

リニアシャフトの描き込みまで終わった状態 図17 リニアシャフトの描き込みまで終わった状態 [クリックで拡大]

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