グローバルインフォメーションは、金属付加製造市場の現状や今後の動向について発表した。市場の拡大は今後も続き、多様な設備や材料の開発、導入が進むものの、需要の中心はチタンに依存すると予測している。
グローバルインフォメーションは2020年9月4日、金属付加製造市場の現状や今後の動向について発表した。
同社のレポートによると、金属付加製造(金属3Dプリンタ)の商業化は1990年代に始まり、2013年から急激に市場が成長している。
金属付加製造の主な利点として、設計の自由度と汎用(はんよう)性の高さ、コスト削減が挙げられる。プリントプロセスにさまざまな材料を用いる企業は増え続けており、差別化を図るため新しい技術を条件に参入する企業もあるが、ほとんどは既存のプロセスに沿ったものだ。
パウダーベッドフュージョンプロセス(DMLS、EBM)技術は、早い段階で商業化され、多くの設備に備えられている。近年は次世代技術への関心も高まっており、今後10年以内に多様な設備の導入が見込まれる。
3Dプリンタは低コスト化や高速化、豊富なサイズ、代替原料など、めざましい進化を遂げている。その収益の大部分は、本体の販売や設置よりも材料需要に由来する可能性が高いとみられる。
同業界では、企業買収、生産能力の拡大、噴霧工程の改善、新材料の開発などの動きがある。材料に関しては一般的な構造用合金に加え、MMC、高エントロピー合金、アモルファス合金といった新材料も開発されているが、需要の中心はチタンに依存すると予測する。
今回の発表内容の詳細は、同年9月7日に発売された市場調査レポート「金属付加製造(AM)の世界市場:2020―2030年」に詳しくまとめられている。
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