1日使い捨てコンタクトレンズ製造工場を増床、最大15ラインの増設が可能に:工場ニュース
メニコンは、1日使い捨てコンタクトレンズの製造工場である、メニコン各務原工場(岐阜県各務原市)の増床工事が完了したと発表した。今回の増床により、最大15ラインまでの増設に対応する。
メニコンは2020年3月27日、1日使い捨てコンタクトレンズの製造工場である、メニコン各務原工場(岐阜県各務原市)の増床工事が完了したと発表した。今回の増床により、現在の5ラインから最大15ラインまでの増設に対応する。
各務原工場は、2015年に1日使い捨てコンタクトレンズ「1DAYメニコン プレミオ」の生産拠点として設立され、2016年12月より製品の販売を開始している。2018年12月には、工場内でのモノや人の移動効率を向上するため、当初の予定通りに2、3階への増床工事に着工。この工事が完了し、1〜3階の建物延床面積は1万9338m2に拡大した。
メニコン各務原工場(クリックで拡大) 出典:メニコン
同工場では、原材料の受け入れから加工、製品出荷まで、全工程で汚染や混交を防止できるよう、コンパクトな動線設計を採用した。さらに、1〜3階で生産した中間製品を一元管理する自動倉庫を完備。注文に応じて、自動倉庫で管理する中間製品を最終パッケージ化して出荷する。
自動倉庫も含めた工場内の移動効率を考慮し、垂直方向へフロアを増床できるように工場建設前から設計しており、増床工事には鉄骨二段梁方式を採用している。工事期間中も1階のコンタクトレンズ生産を継続しつつ、現在稼働しているプラントの中でも規模の大きな工場として完成した。
増床前のメニコン各務原工場(クリックで拡大) 出典:メニコン
同工場で生産する1DAYメニコン プレミオは、高い酸素透過性を持ち、清潔かつ簡単に装着できる「SMART TOUCH」をパッケージに採用している。同工場では現在5つの生産ラインが稼働しているが、増床によって最大15ラインまでの増設に対応する。今後、国内外での需要増加に対応するために順次ラインを追加し、さらなる販売拡大へとつなげる。
- エッジは強く上位は緩く結ぶ、“真につながる”スマート工場への道筋が明確に
IoTやAIを活用したスマートファクトリー化への取り組みは広がりを見せている。ただ、スマート工場化の最初の一歩である「見える化」や、製造ラインの部分的な効率化に貢献する「部分最適」にとどまっており、「自律的に最適化した工場」などの実現はまだまだ遠い状況である。特にその前提となる「工場全体のつながる化」へのハードルは高く「道筋が見えない」と懸念する声も多い。そうした中で、2020年はようやく方向性が見えてきそうだ。キーワードは「下は強く、上は緩く結ぶ」である。
- 工場自動化のホワイトスペースを狙え、主戦場は「搬送」と「検査」か
労働力不足が加速する中、人手がかかる作業を低減し省力化を目的とした「自動化」への関心が高まっている。製造現場では以前から「自動化」が進んでいるが、2019年は従来の空白地域の自動化が大きく加速する見込みだ。具体的には「搬送」と「検査」の自動化が広がる。
- 自律するスマート工場実現に向け、IoTプラットフォーム連携が加速へ
製造業のIoT活用はスマート工場実現に向けた取り組みが活発化している。多くの企業が「見える化」には取り組むが、その先に進むために必要なIoT基盤などではさまざまなサービスが乱立しており、迷うケースも多い。ただ、これらのプラットフォームは今後、連携が進む見込みだ。
- 見えてきたスマート工場化の正解例、少しだけ(そもそも編)
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説します。第28回となる今回は、スマート工場化において見えてきた正解例について前提となる話を少しだけまとめてみます。
- 物流崩壊から2年、ユニクロが全自動倉庫に取り組む理由(前編)
ユニクロなどを展開するファーストリテイリングとダイフクは2018年10月9日、戦略的グローバルパートナーシップを結んだことを発表した。全自動倉庫を含む物流の抜本的効率化に共同で取り組む。本稿では前後編に分け、ファーストリテイリンググループの物流改革の取り組みと全自動倉庫の全容について紹介する。
- 24時間以内発送率95%以上で部品保有点数は1.5倍に、DMG森精機の新パーツセンター
DMG森精機は2019年7月9日、同社伊賀事業所内の工場建屋をリニューアルして整備した「グローバルパーツセンタ」の開所式を開催した。最新鋭の高層自動ラック倉庫を導入し、倉庫管理システムによるピッキングなどの自動化を徹底。24時間発送率95%以上を維持した上で移転前に比べて部品保有点数を1.5倍に拡張できたという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.