ジヤトコがFR向け9速ATを開発、日産タイタンで採用エコカー技術

ジヤトコは2020年3月30日、FR(後輪駆動)車向け9速AT「JR913E」を開発したと発表した。

» 2020年04月03日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]

 ジヤトコは2020年3月30日、FR(後輪駆動)車向け9速AT「JR913E」を開発したと発表した。富士地区(静岡県富士市)で生産しており、2020年2月に北米で発売された日産自動車のフルサイズピックアップトラック「タイタン」に採用されている。タイタンは、排気量5.6l(リットル)のV8ガソリンエンジンと9速ATを組み合わせる。

FR(後輪駆動)車向け9速AT「JR913E」を開発した(クリックして拡大) 出典:ジヤトコ

 新開発の9速ATは、走行条件に応じた最適なギア位置の選択が可能となった。発進から中間加速ではダイレクト感のある力強い走りを実現するとともに、高速走行時には低いエンジン回転数を保って燃費性能と静粛性を実現する。オイルポンプやギアなどではメカニカルロスを最小限に抑え、効率を高めた。また、内部潤滑流量は走行条件に応じて可変とし、各構成部品に対して常に最適な流量を供給することで耐久性と燃費性能を高次元で両立する。

 さらに、応答速度を高めるため、コントロールバルブ内のソレノイド指示電流のコントロール性向上や、変速時の電動オイルポンプの起動を実施。ドライバーのアクセル操作からクルマの挙動までの応答速度を高めることで、意のままの走りを実現する。

 9速ATはFR向けの縦置きをDaimler(ダイムラー)、FF(前輪駆動)向けの横置きはZFが実用化している。

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