IDC Japanは、国内企業のAI活用に関する取り組みの成熟度を分析した「IDC MaturityScape Benchmark: Artificial Intelligence in Japan, 2020」を発表した。調査の結果、ステージ4以上の先駆的な企業はわずかしか存在しなかった。
IDC Japanは2020年3月3日、国内企業のAI(人工知能)活用に関する取り組みの成熟度を分析した「IDC MaturityScape Benchmark:Artificial Intelligence in Japan,2020」を発表した。調査は、国内の従業員数500人以上の企業で、AIシステムを保有し、AI導入の方針決定に影響力のある回答者を対象に実施した。
今回の調査では、AIの成熟度を、ステージ1「個人依存(Ad Hoc)」、ステージ2「限定的導入(Opportunistic)」、ステージ3「標準基盤化(Repeatable)」、ステージ4「定量的管理(Managed)」、ステージ5「継続的革新(Optimized)」の5つのステージで評価した。
その結果、国内ユーザー企業は、ステージ1が7.5%、ステージ2が37.9%、ステージ3が47.0%、ステージ4が7.4%、ステージ5が0.2%という結果になった。多くの企業がステージ3までにとどまっており、ステージ4以上の先駆的な企業はわずかしか存在しなかった。
また、事業計画とAI導入戦略を同期させ、ビジネス的な成果を収めつつあるAI導入に関するリーダー企業と、それ以外のフォロワー企業との間で成熟度ステージングに差が出ていた。リーダー企業は、フォロワー企業と比較して、成熟度が高いことが示された。
同社は、「AIはデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現する注力テクノロジーとして、日常社会のあらゆる側面に浸透する。企業は自社と競合企業の成熟度を比較、ギャップを明らかにし、自社のAI導入戦略の再評価、改善、実行を繰り返し行うべき」と分析している。
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