経済産業省は2017年3月に発表した日本版の第4次産業革命のコンセプトである「Connected Industries」を進化させる。より具体的な取り組みを盛り込んだ「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」を新たに発表した。本稿では2回に分けてその内容をお伝えする。
経済産業省は2017年3月に発表した日本版の第4次産業革命のコンセプトである「Connected Industries」を進化させる。より具体的な取り組みを盛り込んだ「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」を2017年10月2日に新たに発表した。
「Connected Industries(つながる産業)」は2017年3月に経済産業省が発表した日本の産業の目指す姿を示すコンセプトである(※1)。ドイツのハノーバーで開催されたIT関連の展示会「CeBIT 2017」で発表された。「Connected Industries」は、ドイツの「Industrie 4.0(インダストリー4.0)」、フランスでの「Industrie du Futur(産業の未来)」、中国の「中国製造2025」などのプロジェクトに当たるもので、これらの各国の取り組みに対し、日本らしさや日本独自の点などを加えた取り組みやコンセプトの総称だとされている。
(※1)関連記事:日本版第4次産業革命「Connected Industries」とは?
「Connected Industries」の特徴は以下の3つとし、「人間中心」の要素を盛り込んでいることが日本らしさを示す特徴となっている。
この「Connected Industries」の実現に向け具体的な取り組みに落とし込んだ「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」が、経済産業大臣の世耕弘成氏によって都内で開催された「Connected Industriesカンファレンス」で発表された。本稿では前編で概要と横断的政策について、後編で5つの重点取り組み分野における具体策についてお伝えする。
「Connected Industries 東京イニシアティブ 2017」においては、「Connected Industries」において「自動走行・モビリティサービス」「モノづくり・ロボティクス」「プラント・インフラ保安」「バイオ・素材」「スマートライフ」の5つの重点取り組み分野が定められた。
さらに、「産業を結び付ける」のに必要な横断的政策として「リアルデータの共有・利活用」と「データ活用に向けた基盤整備」「国際、ベンチャー、地域・中小企業などさらなる展開」の3つの方向性を中心と位置付けている。
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