NTNは2019年8月22日、自社製品の環境価値の「見える化」を開始したと発表した。商品ごとに環境効率を算出し、1997年の商品と比較した環境貢献度を定める。全社で定量的な認識を持つことで、企業価値の明確化や技術開発の加速、モチベーションの向上につなげる。
NTNは2019年8月22日、自社製品の環境価値の「見える化」を開始したと発表した。商品ごとに環境効率を算出し、1997年の商品と比較した環境貢献度を定める。全社で定量的な認識を持つことで、企業価値の明確化や技術開発の加速、モチベーションの向上につなげる。
環境貢献度は次のように算出する。QFD(品質機能展開)を用いて最終製品へのCO2削減寄与分を含めた価値を数値化した「商品価値」と、原料採掘から生産までに発生するCO2量を「環境負荷」から「環境効率」を導き出す。開発品の環境効率と、1997年の製品と同等性能のベンチマーク品の環境効率を基に環境貢献度が決まる。
商品価値÷環境負荷=環境効率
開発品の環境効率÷ベンチマーク品の環境効率=環境貢献度
環境貢献度は、1997年と同等の「D-eco」から、最高ランクの「S-eco」まで5段階設定されている。2019年度は自動車向けのドライブシャフトやハブベアリングを対象に環境貢献度を算出した。今後は産業機械向けベアリングや自然エネルギー製品など全製品を対象とする。
ドライブシャフトとハブベアリングの環境貢献度を見ると、SからCまでのグレードの販売比率が年々高まっているという。2018年度時点でS〜Cグレードは全体の79%を占めていたが、2019年度は83%まで高まる見込みだという。2019年度はS〜Bグレードの比率が増える見通しだ。NTNの製品が最終製品である自動車に使用された場合のCO2排出削減効果は、1997年をゼロとすると、2018年実績で140万t(※)、2019年の見通しでは150万tに相当する。
(※)ガソリンで約60万l(リットル)
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