イータスは、「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」において、自動運転システムなどに対応する次世代の車載ソフトウェア標準「AUTOSAR Adaptive Platform」に対応する開発ツール「RTA-VRTE」を展示した。
イータスは、「人とくるまのテクノロジー展2019 横浜」(2019年5月22~24日、パシフィコ横浜)において、自動運転システムなどに対応する次世代の車載ソフトウェア標準「AUTOSAR Adaptive Platform(以下、AUTOSAR AP)」に対応する開発ツール「RTA-VRTE」を展示した。
AUTOSAR APは、従来の制御システム向けに策定されたAUTOSARを「AUTOSAR Classic Platform(以下、AUTOSAR CP)」と位置付ける一方で、自動運転システムなどに対応できるより高度な情報処理を行える車載ソフトウェア標準として規格策定が進められている※)。
※)関連記事:AUTOSAR Adaptive Platformとは?
今回イータスが展示したのは、規格策定中であるAUTOSAR APに関わる設計開発をPC上でバーチャルに行える仮想開発環境だ。RTA-VRTEのEAP(アーリーアクセスプログラム)として、2018年秋から一部ユーザーへの提供を始めている。ターゲット側のVM(仮想マシン)では、OSとしてQNXもしくはLinuxを利用することが可能で、AUTOSAR APのコアモジュールや実行マネジメント、通信マネジメントなども扱える。
AUTOSAR APは約半年に1回のペースでアップデートを重ねている。今後、RTA-VRTEのEAPでは、2019年1月にリリースされた「R18-10」の内容を反映していく方針。2020年4~6月期には、EAPではない量産開発対応の「RTA-VRTE v1.0」として商品化する計画だ。
イータスのRTA-VRTEは、親会社であるティア1サプライヤー大手のボッシュ(Robert Bosch)と共同で開発を進めている点が最大の特徴になる。また「他のティア1サプライヤーにもRTA-VRTEのEAPを評価してもらっている」(イータスの説明員)という。
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