東芝機械は、大型ダイカストマシン用の新型射出システム「Dual-PCV」を開発した。車体構造部材などの薄肉・大型製品の成形に適しており、監視ソフト「dPAQET2」とともに、無人のダイカスト製造ラインを提案する。
東芝機械は2019年5月10日、車体構造部材などの薄肉・大型製品の成形に適した、大型ダイカストマシン用の新型射出システム「Dual-PCV」を開発したと発表した。新開発の監視ソフト「dPAQET2」と併せて、先進自動車の軽量化に伴うニーズの拡大を見据え、無人のダイカスト製造ラインを提案する。
Dual-PCVは、バルブサイズは従来のままで油圧効率の向上が可能。型締力1250トンの場合、従来機より充填力が25%、実打ち高速加速性能が30%、最高射出速度も15%と大幅に向上した。バルブサイズが同じなため、既設機械への展開も可能だ。
dPAQET2は、これまで培ってきた、ダイカスト製造ライン集中管理体制構築の機能を踏襲。鋳造条件設定や鋳造品の品質データなど、ダイカスト成形に関わる全てのデータを一元管理し、関連づけできるため、人手に頼りノウハウの蓄積が難しかった領域の可視化に成功した。
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