今まで見てきたような金属部品と樹脂部品を組み合わせる工程が組み立て工程である。組み立て工程はこれらの多くの部品を取り扱うために自動搬送などを徹底。AGVなどによる部品搬送に加え、自動倉庫からの搬出には吊り下げ式の搬送機構を採用する。
また工程間の移動についても自動搬出設備を導入しており、人手による搬送をほとんど行わなくてよい点が特徴となっている。
さらに組み立て工程の自動化も徹底されている他、検査工程の自動化も推進している。大量生産品では作業そのものはほとんど機械によって自動化されている。例えば、スイッチなどの接触の感触なども「人がどう感じるか」を数値化し最適な感触になっているかどうかの検査なども自動で行っているという。
現状では大量生産品の自動化を徹底して進めているところだが、今後はより少ない生産量の製品組み立てなども全自動化できるようにしていく方針だという。新たにロボットを採用した生産ラインを稼働しており、ここでの実績を強みとし、水平展開を進めていく方針だとしている。
これらで見てきたように津工場は、各工程における自動化を徹底しているという点が大きな特徴となっている。パナソニックの配線器具事業は100年の歴史を重ねているが、生産技術についても先進技術を取り入れながら進化し続けている。品質と効率を両立する形で高度化し続けているところが、100年たっても衰えない競争力となっているのである。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.