テルモは、デリバリーシステムの改良によって複雑な病変にも対応しやすくした薬剤溶出型冠動脈ステント(DES)「Ultimaster Tansei」を欧州で発売した。先端とシャフトを見直すことで、使い勝手と通過性の向上を図った。
テルモは2018年5月24日、デリバリーシステムを改良し、複雑な病変にも対応しやすくした薬剤溶出型冠動脈ステント(DES)「Ultimaster Tansei」を欧州で発売したと発表した。
Ultimaster Tanseiは、2014年発売の従来品「Ultimaster」から、ステント、薬剤、ポリマー、コーティング方法は継承し、先端とシャフトを見直すことで使い勝手と通過性の向上を図った。従来品よりも柔軟な素材を先端に採用しつつ、耐久性の高い構造に改良。強く押しても耐えられ、折れにくいようにシャフトを設計した。
Ultimasterシリーズでは、素材としてコバルト合金を採用。血管内の通過性を向上させ、曲がった血管にも沿って留置しやすくなるようにデザインを工夫した。ステント血栓症の発生率を下げるため、コーティング材料には生分解性ポリマーを採用し、血管組織に接する面にのみポリマーと薬剤を塗布している。
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