エレベーターの新工場を韓国で稼働、生産能力を2.5倍に拡大:工場ニュース
三菱電機は、韓国の仁川経済自由区域に建設した韓国三菱エレベーターのエレベーター新工場を稼働した。新工場にはR&Dセンターを新設し、開発・検証機能を強化。生産能力を現在の2.5倍となる4000台に拡大する。
三菱電機は2018年3月1日、韓国の仁川経済自由区域に建設した、韓国三菱エレベーター(KMEC)のエレベーター新工場を稼働した。生産能力を現在の2.5倍となる4000台に拡大。エレベーター機器の開発、検証、製造を行う。
同社は2001年に韓国でKMECを設立し、韓国内の事業を順次拡大してきた。2008年からは高速エレベーターの輸出を開始し、グローバル供給拠点としての役割も担っている。
今回、約330億ウォン(約35億円)を投資し、新工場を建設。開発・検証機能を強化し、グローバル事業展開の加速と韓国市場での事業規模拡大を図るとしている。敷地面積は1万8220m2、総建築面積は1万90702だ。
新工場内には、KMECの開発検証組織「R&Dセンター」を新設。マザー工場である稲沢製作所の開発機能を一部移管して開発検証に活用する。販売、設計、開発、製造、据付、保守の一気通貫体制を韓国で構築し、韓国市場のニーズや据え付け、保守での現場情報を活用した韓国向け専用機種の開発検証を推進する。
また、KMEC製高速エレベーターの速度を、従来の分速240mに加えて300m、360mまで拡大。現地生産化による価格競争力を強化し、高層ビル需要や、ASEANや中東を中心に増加する高速エレベーターのリニューアル需要に対応する。
韓国向け専用機種「NexPia(ネクスピア)」シリーズの生産能力も増強し、韓国の中小規模低層ビル向けエレベーター需要の拡大に対応する。
新工場外観(クリックで拡大) 出典:三菱電機
- AIでエッジをリッチに、元祖スマートファクトリー「e-F@ctory」の進化
三菱電機は「SCF2017/計測展2017 TOKYO」において、工場内制御をエッジコンピューティングで高度化する製品群を訴求。進化する「e-F@ctory」の姿をアピールした。
- スマートファクトリーはエッジリッチが鮮明化、カギは「意味あるデータ」
2017年はスマートファクトリー化への取り組みが大きく加速し、実導入レベルでの動きが大きく広がった1年となった。現実的な運用と成果を考えた際にあらためて注目されたのが「エッジリッチ」「エッジヘビー」の重要性である。2018年はAIを含めたエッジ領域の強化がさらに進む見込みだ。
- スマートファクトリーがいよいよ現実解へ、期待される「見える化」の先
ドイツのインダストリー4.0がきっかけとなり関心が高まった、IoTを活用したスマートファクトリー化への動きだが、2017年は現実的成果が期待される1年となりそうだ。既に多くの実証成果が発表されているが、2017年は、実導入ベースでの成功事例が生まれることが期待される。
- ドイツが描く第4次産業革命「インダストリー4.0」とは?【前編】
「インダストリー4.0(Industrie 4.0)」という言葉をご存じだろうか? 「インダストリー4.0」は、ドイツ政府が産官学の総力を結集しモノづくりの高度化を目指す戦略的プロジェクトだ。インダストリー4.0とは何なのか。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。
- インダストリー4.0の地味化はいい傾向?悪い傾向?
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについてお伝えしています。第13回となる今回は、2017年4月に開催されたドイツの「ハノーバーメッセ 2017」で見えた傾向についてまとめます。
- インダストリー4.0がいよいよ具体化、ドイツで「実践戦略」が公開
注目を集めるドイツのモノづくり革新プロジェクト「インダストリー4.0」。この取り組みを具体化する「実践戦略」が2015年4月に示された。同プロジェクトに参画するドイツBeckhoff Automationグループに所属する筆者が解説する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.