上記の改善を行うことにより、少なくとも数億円以上あった在庫が3分の1〜4分の1になりました。従来は毎日20〜30点欠品していましたが、欠品が出ないのが普通になりました。
1品番欠品が起こると、複数の問屋から同一品番に対する注文(オーダー)が約10〜20件の欠品となります。つまり、20〜30品番の欠品は、200〜600件の注文が欠品だったということになるのです。
以前は、欠品が発生し始めると調整に時間を要し工数がかかっていましたが、それも削減されました。
定量的な効果だけでなく、定性的な効果もありました。工場が開発部門や営業部門に物を申すことが以前はできませんでしたが、改善が進むことにより次のことがいえるようになりました。
これらのことによって、風通しのよい文化が形成されて行きました。
海外生産における物流改善のポイントについてまとめます。
エフ・ピー・エム研究所 所長
鈴村尚久(すずむら なおひさ)
1976年3月京都大学法学部卒業。1976年4月トヨタ自動車入社。退社後1999年8月にエフ・ピー・エム研究所を設立。トヨタ生産方式のコンサルタントとして、はくばく、ピップフジモト、パナソニック、マルヨシセンターなど多くの企業の生産改善を手掛ける。著書に『トヨタ生産方式の逆襲』(文春新書)。父・鈴村喜久男氏(故人)は「トヨタ生産方式」の生みの親である大野耐一氏の側近として知られる
株式会社アムイ 代表取締役
山田 浩貢(やまだ ひろつぐ)
NTTデータ東海にて1990年代前半より製造業における生産管理パッケージシステムの企画開発・ユーザー適用および大手自動車部品メーカーを中心とした生産系業務改革、
原価企画・原価管理システム構築のプロジェクトマネージメントに従事。2013年に株式会社アムイを設立し大手から中堅中小製造業の業務改革、業務改善に伴うIT推進コンサルティングを手掛けている。「現場目線でのものづくり強化と経営効率向上にITを生かす」活動を展開中。
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