セントラルゲートウェイがスズキ「スペーシア」に、日立オートモティブが開発車載情報機器

日立オートモティブシステムズは、ECUのセントラルゲートウェイがスズキ向けで初採用されたと発表した。ハイトワゴンタイプの軽自動車「スペーシア」「スペーシア カスタム」の新モデルに搭載される。

» 2017年12月28日 06時00分 公開
[齊藤由希MONOist]
「スペーシア」「スペーシア カスタム」に採用されたセントラルゲートウェイ 出典:日立オートモティブシステムズ

 日立オートモティブシステムズは2017年12月27日、ECUのセントラルゲートウェイがスズキ向けで初採用されたと発表した。同月14日に発売したハイトワゴンタイプの軽自動車「スペーシア」「スペーシア カスタム」の新モデルに搭載される。今回開発したセントラルゲートウェイは、より高度な自動運転システムや車外とつながるコネクテッドカーの実現に向けて、機能を拡張していく計画だ。

 スペーシア/スペーシア カスタムに搭載するセントラルゲートウェイは、複数のECU間でやりとりする大量の情報を中継機能として監視し、必要なデータのみをECUに転送することで車載通信網における情報処理の高効率化や通信情報の高信頼化に貢献する。

 電子制御化の進展によってECUの搭載数が増加し、情報の処理量も増加している。ECU同士をつなぐ通信網も複雑化しており、処理の高効率化と信頼性向上が課題となっていた。

 スペーシア/スペーシア カスタムは、スズキとして、もしくは軽自動車として初めて採用する技術が搭載されている。軽自動車で初採用としているのは、後退時の衝突被害を軽減する「後退時ブレーキサポート」と、フロントガラスにカラーで情報を投影するヘッドアップディスプレイ(HUD)、駐車時に周囲360度を立体的に表示して周辺確認を支援する「3Dビュー」の3つだ。さらにスズキ初の技術として、進入禁止の標識をフロントカメラで検知すると、ドライバーに注意を促す標識認識機能も搭載した。

 また、複数の運転支援システムを「スズキセーフティサポート」というパッケージで軽自動車だけでなく登録車にも搭載を拡大する方針だ。

スペーシア(左)とスペーシア カスタム(右)(クリックして拡大)
後退時ブレーキサポート(左)。周囲360度を立体的に表示する「3Dビュー」用のカメラ(中央)。自動ブレーキをはじめとする運転支援機能はパッケージで搭載車種を拡大していく(右)(クリックして拡大)

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