アウディジャパンは「第45回東京モーターショー 2017」において、コンセプトモデルの「Audi Elaine concept」や、2018年に日本でも販売を予定している「Audi A8」などを展示。Audi ElaineやA8は、レベル3以上の自動運転機能に対応した「Audi AI」を搭載し、ドライバーの1日を"25時間"に増やすという。
アウディジャパンは2017年10月25日、「第45回東京モーターショー 2017」(プレスデー:10月25〜26日、一般公開日:10月28日〜11月5日)のプレスブリーフィングにおいて、コンセプトモデルの「Audi Elaine concept」や、2018年に日本でも販売を予定している「Audi A8」の新モデルなどを紹介した。
プレスブリーフィングに登壇した同社代表取締役 社長の斎藤徹氏は、「アウディは、自動運転技術が一挙に飛躍的に進化するものではなく、段階的に進むものだと考えている」として、レべル5の完全自動運転実現には数年以上の時間が必要との認識を示した。
その一方で、今回展示された新型A8やElaineなどレベル3〜4の自動運転機能を持つ自動車はもう目の前の未来で実現すると語り、「(自動運転中の車内では)どのような過ごし方が可能か、有意義な研究を重ねている」(斎藤氏)とする。
2018年に国内市場に投入する予定の新型A8は、自動運転機能「Audi AIトラフィックジャムパイロット」を備え、渋滞中の高速道路を時速60km以下で走行中という限られた環境下でレベル3の条件付き自動運転を実現する「世界初の量産車」(アウディ)となる。また、車庫での自動駐車など40種類以上の運転支援機能も搭載される。
レベル4の自動運転機能を持つElaineは、高速道路を時速130kmまでの範囲で自律走行し、駐車場では空いたスペースを自ら見つけて自動運転で駐車するなど、新型A8よりも自動運転の作動領域を広げている。またElaineは、2019年に生産を開始する走行距離500kmのSUVタイプの電気自動車「Audi e-tron Sportsback」と共通の駆動システムやデザインを採用、日本でも2020年までに市場投入する計画だ。
AI(人工知能)技術に関してアウディでは「自動運転車は高度なセンサーやコンピュータが搭載されており、AIとしての機能を今後も進化させていく」(斎藤氏)として、自動運転で積み上げてきた技術を「Audi AI」としてまとめ上げてパーソナライズ化などのニーズにも応えていく。
今後アウディは、Audi AIとコネクテッドサービスを連携させ、ドライバーの気分や体調を車が感じ取り、音楽再生や空調制御などのパーソナルアシスタント機能を実現するという。このように運転から解放された車内での新たな過ごし方を1日の"25時間目"として、ユーザーに提案する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.